『昭和45年女・1970年女』に込められた思いと秘話… 江口寿史と編集者からのメッセージ。

好きなものは好きでいい。表紙に込めたメッセージをお届けします。
 

▲こちらが、5月21日に完成した江口寿史先生描き下ろしの新作イラストです!

 
Web担当Mです。今回は、好評発売中!の 1970年前後生まれ=アラウンド50歳の女性に向けたカルチャー誌『昭和45年女・1970年女』の表紙に込められた思い、そして完成までの裏話を、イラストを描かれた江口寿史先生と、本誌プロデューサー・北村からのメッセージ、という形でお届けします。
 


 
■表紙のイラストを描き下ろしてくださった江口寿史先生より

人生で、50歳というのは、まだまだこれからだと思いますよ。だから恋してもいいと思いますし。あと、こんな派手な服はもう着ちゃいけないかしら、とか思わないほうがいい。好きなものは好きのままでいいし、何にでもチャレンジしてもらいたいと思います。そんな思いを込めて描きました。

[画像] 完成した『昭和45年女・1970年女』の表紙

 

■本誌の発行人・プロデューサーであり『昭和40年男』編集長、北村明広より

編集部にはお宝がゴロゴロしている。先日は久しぶりに『ストップ!! ひばりくん!』の単行本を広げてみたのだが、いやー、やっぱりスゲエ作品だ。少し以前にも『すすめ!! パイレーツ』を見つけて、“圧倒的にすばらしいリズムとセンス” だとつぶやいた。ひばりくんではさらに進化していて、もうこれは神領域だとあらためて感嘆している。

加えて、時代の先取りである。トランスジェンダーなんて言葉が今のように交わされる以前の昭和に、ギャグマンガで投げ込んできたのはこれまたすごすぎる。『3年B組 金八先生』が衝撃的に取り上げた20年も前に、江口先生は極めて自然に、しかも笑いの中で描いているのだ。高校生だった当時の自分も、きっとひばりくんのような存在はいると自然に思えたし、もしも目の前に現れてその事実を知ってしまったとしたら、耕作とまったく同じ複雑な悩みを抱えるだろう。うなずきながら深く共感して読んだ僕で、こんなモンスター作品を最も多感な頃にぶっこんでくれた江口寿史先生に、今あらためて敬礼である。

自分を形成しているピースの1つに、しっかりと刻まれていると言えるほど尊敬しているのが江口先生。だから、僕が女性誌棚の勝負へと進出するために絞り出したアイデアが、過去の江口先生作品で表紙を飾ることだった。先行の『昭和40年男』で取材したご縁はあるものの、緊張しながら交渉に出かけたのは吉祥寺の居酒屋だった。ジョッキビールでその緊張を解き意を決して嘆願した。「女性誌に進出するんです。先生の作品で表紙を作らせてください」と。ひばりくんを貼り込みデタラメに作ったラフを前に「はー、なるほど、いいですよ」と、すぐに快諾が得られた。

記事も載せることにして、担当した編集長は幾度となく先生のもとへと出かけ、ある日満面の笑みで僕の前に歩み寄り、「描き下ろしてくれることになりました」と報告を受けた。翼を得た。ホームランだ。こいつは祝い酒だと狂喜したその日が、ずいぶんと昔のように感じられるほど待ち続け、会心のイラストを受け取った僕は深夜のデスクで一人泣いた。
 


 
… 思いを込めて、『昭和45年女・1970年女』発進です!

(Web担当 M)
 

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