合同記者会見に行ったのだ。

日本自動車工業会一昨日は日本自動車工業会による年に1度の、二輪4社合同記者会見が行なわれた。バイク関連の仕事を多く抱えている我が社からは、僕を含めて3人が出席した。二輪にまつわる現状と今後の対策を聞け、さらに各メーカーの偉いさんたちに直接質問できる絶好の機会である。3人の侍はそれぞれの思惑を胸に、会場の席に着いた。

会見冒頭での現状報告にまずビックリした。世界で42%のシェアを持っている国内4メーカーは、その生産のなんと97%以上を海外にシフトしているとのこと。バイクの国内生産は完全に空洞化していたのである。自動車のことはチョクチョク話題になるが、マーケットの小さな二輪に関しては注目を浴びることが少ない。世論が騒がないからここまでもシフトを進行できたとの、意地悪な考え方ができなくない。ともかく、世界で約5割ものシェアを持つお家芸でありながら、生産は100%近くが海外というのは、他にほとんど例がない。価格帯の高いモデルの需要があった欧米、そして国内のマーケットが長らく右肩下がりで、価格帯をおさえたモデルで新興国攻略に走り続けている結果であり、仕方ないことながらひどい状況との複雑な感情を、各メーカー個人の多くは持っていてチョクチョク話題にはなる。

そんな驚愕の数字が並んだ現状に続いて、国内の需要創造についての対策となる。ちょいとそれるが、先日ここでもふれたことで、現在、国の課題である経済成長戦略の1つとして、経済産業省が二輪の国内マーケットに着目している。新車販売40万台ちょっとの市場を、2020年には100万台にまで回復させるというものだ。この取り組みを受けて、僕は経産省の担当に直接意見をぶつけた。
「もしも本気でそこへと踏み込むのなら、免許制度改定なくして絶対にあり得ない。原付免許で乗れる排気量を125ccまで上げることしかない」と。これはなにも無茶を言っているわけでなく、ヨーロッパでもここに踏み込んで市場の活性化に成功した。加えて世界のエントリークラスは125cc以下というのがスタンダードであり、日本はいびつな制度を強いられているのだ。世界のシェアを5割以上持つメーカーのマザーカンパニーが、世界のスタンダードから逸脱しているとはこれまたひどい話である。この意見に対して経産省サイドから、管轄街であるがコミットしていく考えがあるとの回答を得た。

経産省の目標は当然ながら日本自動車工業会とも連携していることだろうから、この記者会見でも免許に関するなんらかのコメントを期待していた。…が、125cc免許取得の容易にするとの文言が1つ入っていただけで、とくに詳しい説明のないままに流れていった。当然ながら、質疑応答で噛み付いたが、なんとものらりくらりとの回答しか得られず、我が社の侍3人は完全なる敗北で会社への帰路についたのだった。ただ、このままではないはずだと、なんとなくはつかんでいる。おそらく水面下で微妙な綱引きが行なわれていて、うかつに声明にできなかったのだろうとのポジティブな解釈をしている僕だ。

社会にコミットしていき、世の中を少しでも元気にしたい。社会の中間管理職者である昭和40年男が踏ん張っていこうとの声を何度も上げてきた。まさにそこにいて、今日もついさっきまでも激論を交わしながら、互いに持っているものを駆使して前進することを誓い合ったのだ。なんとかいい結果がでるように激しく動いていく。

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