大編集後記その四。80’sイラストと俺たち。

鈴木英人

さあ、いよいよ明日発売である。21回目となるみなさんとの勝負が始まるのだ。黄色のカワイイ分身たちよ、がんばれーっ!! 少しでも最新号 (vol.21) に興味を持っていただきたくて、毎度発売前後は宣伝に徹している僕だ。今日も今回の特集について解説させていただこう。

『俺たちをワクワクさせた デザイン』として、多くのアイテムを取り上げている。特に思い入れのある、フラッシャー付きの自転車「ジュニアスポーツ車」「ラジカセ」についてこれまで語ってきた。この他には、テレビや家電製品、スキーブーツにチームデミ、ボクシーのボールペンなんかも取り上げて、ワサワサとしたページが展開されている。そしてこのラインナップにあって、ちょっと変化球となる一つが今日のタイトルとなっている「80’sイラスト」である。ここはなんと、鈴木英人氏のインタビューを中心に構成しているのだ。彼の作品からは、10代中盤の甘酸っぱい想い出が見事にフラッシュバックするのではないだろうか。からっと渇いた風を感じる彼のイラストに、遠いアメリカ西海岸をイメージしながら大人になったら必ずアメリカに行くんだと、未だに叶っていない夢を抱いたっけ。

昭和40年男にとって鈴木英人氏のイラストといえば、まず真っ先に思い出すのが『FM STATION』の表紙だろう。エアチェック全盛時代のバイブルは、彼のイラスト抜きには語れない。毎号よくぞ見事に音楽をイメージさせる世界を表現したものである。そしてもう一つ、山下達郎さんの傑作アルバム『FOR YOU』のジャケットも強烈にアピールしてきたものだった。ギターのカッチョイイリズムカッティングが効きまくったオープニング曲「SPARKLE」と、このイラストは完璧なイコールイメージで、アルバムの一部として機能しているいってもいいだろう。

インタビューでは鈴木氏の画風が決定していく過程を語ってくれていて、リアルタイムで感じた昭和40年男にとっては興味深い内容になっている。以前にも『昭和40年男』に登場していただいた、元『FM STATION』編集長・恩蔵 茂 氏にもご登場いただき、当時の勢いを証言してもらっている。カラフルなイラストの数々を眺めていると、あの日俺たちの感性に突然入り込んできたセンスに唸らされるばかりだ。とくとご覧あれ!!
 

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1件のコメント

  1. FM STATIONの表紙でしたね エアチェックをしてたころ 付録のインデックスとインレタで友達にプレゼントしてました。それとA LONG VACATIONの永井博さんも好きでした。岩下レーシングの通販で買ったのが懐かしいです。BOXY待ってました。次の大阪ミナミ秘密基地の賞品に出します。

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