ローリング・ストーンズの1981年。

NHKで放送された『レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』を録画しておいたのを、先日やっと観た。高校3年生の時の封切りで、初めてストーンズのライブを体験できた気がしてえらく感動させられた作品だ。とくににキース・リチャーズのかっこよさに胸キュンとなり、下に掲載した写真のとおり、真似っこしたいと黒のベストを買った。ギターも完全に真似っこだし、Tシャツの胸を破ったりしたのもこの映画におけるキースの影響である。

 

当時、何度か観に行った。名画座ではレッド・ツェッペリンの『永遠の詩』と2本立てになっていたりしたが、『永遠の詩』は一度観ただけでお腹いっぱいになった。中坊の頃は神と崇めていたツェッペリンだったが、ブルースっぽいロックに徐々に傾倒していくと同時に、ハードなものから遠ざかっていったのが高校の3年間だった。今は好き好んで聴くが、この頃は嗜好に対して過敏すぎる反応をしてしまう、ガラスの10代だったのだ。

 

で、約40年ぶりに観てもやっぱりキースがかっこいい。ミックもやはりすごいなあと改めて感心させられつつ、ミックは今も保っていることが驚愕だ。見習わなくちゃ。そして音が最近のストーンズとだいぶ異なり、一言で言えばまだこの頃はギターバンドだ。このツアー以降、新作とツアーがセットされて巨大化されていく。映像もカメラが何十台も入って撮られて、ビデオにパッケージされている。そのほとんどを持っているが、音が分厚くてゴージャスで、『レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』で聴けるようなシンプルなロックでなくなっていることに気がつかされた。コーラスもキースがバシッとキメまくっているのに、最近では豪華なコーラス隊が必ずいる。とまあ、’81年ツアーサウンドを楽しんだわけだ。

 

当時30代後半だった彼らは、このツアーの年に「スタート・ミー・アップ」をヒットさせた。これより少し以前になるパンクブーム時は、ロートルバンドだと総攻撃を受けたがへこたれることなくヒットを出した。’70年代後半はディスコっぽくアレンジしたり、総攻撃も仕方なしな部分もなくはないかもしれないが、40年以上を経た今、それもこれも今を作り上げていると言える。だからいつの時代もアルバムをリリースしてはツアーを組み、スタジアムを満タンにし続けているのだ。

 

もうすぐ80歳になるストーンズは、これから何を見せてくれるのだろうか。の40年以上に渡るアイドルに感謝だ。
 

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1件のコメント

  1. このライヴ映画の一曲目「アンダー・マイ・サム」
    傾斜のあるステージを真横からのアングルで、キースがタバコくわえながらとてもお行儀悪く(ROCK的にはとてもカッコよく!)ギター弾く姿にノックアウトされたぁ〜〜〜!

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