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正しい居酒屋とは? 〜レバ刺との出会い〜

2011 年 3 月 18 日 プロデューサー コメント

あまりにもくどいが、自粛からは何も生まれてこない。今日も駄文を垂れ流すぞー。
ほんの一瞬でも、重い気分を忘れていただければ幸いである。

 

居酒屋通いを始めたのはいつ頃だろう? 僕が住んでいる東京都は、経済支援特別特区
なので中学を卒業すると居酒屋に行くことが許されていた。高校が秋葉原で家が荒川区
というすばらしい立地環境も手伝い、高校時代にはすでに居酒屋を語るまでになっていた。
チェーン店が登場し始めたころで、当時僕の生活範囲で勢いがあったのは“村さ来”で、
ぼくたちは“ムラサコイ”と発音していたのだった。安さとなんともカジュアルな雰囲気に
都会派(すみません、嘘です)の僕はハマった。だが高2のとき、強力な通に出会い僕の
居酒屋道は変わった。

 

「上野のガード下にレバ刺のうまいとこあるんだよね」。レバ?刺? 衝撃的な単語であった。
レバーを生で食うの? ヘッ? 「じゃあ明日行こうぜ」。翌日、大きなスポーツバックで登校
したのは着替えを入れてあるから。経済特区ではあるものの学ランでの居酒屋入店は
禁止されていたのである。秋葉原駅のトイレで着替えて学ランをスポーツバックに押し込み、
日比谷線に揺られて2つ先の上野駅で下車した。僕の胸はまだ出会ったことのないレバ刺
への期待ではち切れそうだった。「ここだよ」。今はなき上野ガード下の名店“たぬき”である。
ぎょえーっ!! これは、おっさんのためのおっさんによる本物の居酒屋でないか〜。僕はここ
へと誘ってくれた石田と神に感謝した。まだ5時ちょっと過ぎだというのに店内は客と煙が
あふれていた。調理場を囲むカウンターに座り、ビールを頼んだ。当時はまだ、ビールは瓶が
主流だ。サッポロ黒ラベルとビールグラスが無造作に置かれる。あきらかに村さ来とは異なる、
これは寅さんや高倉健の世界だと思った。一気に5歳くらい成長した気がした瞬間である。

 

「レバ刺しとハツを塩で」。おーっ、なんとグレイトなんだ石田という男は。おっさんたちに
混じっておっさんたちのようにオーダーを決めたのだから。「ごま塩とニンニクどっちがいい」
へっ? そんなんわかるわけないじゃん。と、躊躇していると「うん、今日はごま塩だな」と、
なら聞くなーっと少々興奮する僕だった。やがて赤の濃いその肉片が僕の前に置かれた。
これまでの人生で出会ったことのない刺身との遭遇が始まろうとしている。続くよーん。

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