日刊ゲンダイから問われた座右の書!?

先日、日刊ゲンダイの取材を受けた。仕事&吞み仲間からの紹介で、テーマは編集者にとっての “書” とのこと。「うわあ、正直重いなあ」とあれこれ悩んでいた。だってね、紙の世界で生きている端くれとしちゃあ、そのセレクトはかなりセンスを問われる。下手なものを選べば、このコーナーの読者さんは「へっ、そんなもんか」とぶった斬るだろうし、『昭和40年男』の看板を著しく傷つけることになりかねない。あーでもない、こーでもないの悶々とした日々を送っていたところに、紹介者より連絡が入った。「気楽に考えてね。このコーナーは吞みながら読むツマミの本がコンセプトだから」と聞き、だいぶ方向性が変わった。

 

そう、もともとカッコよく見えるようなのは絶対にNGだと課していた。いかにも編集者でしょ、インテリジェンスでしょというのはかなりカッコ悪い。で、写真のこれあたりで置きにいこうかなと思っていたところ、酒のつまみということだとこれは逆にバッチリすぎてダメだなと軌道修正だ。「早く言ってよ〜」な気分だったが、そこはだいぶ気楽になったことでスイスイと考えが固まった。

 

得意の章立てをする。本と酒ということは一人の家吞みがまず前提で、第一章は日常での焼酎のガブ呑みの場合とした。続いて第二章は、ちょっとカッコつけたいニヒルな夜で、ウイスキーやジンのロックを渋くキメる場合。さらに第三章として、深いリラックスを求めてワインなんぞをゆ〜ったりとした気分で楽しむというシチュエーションに分けて、それぞれに好きな本をはめてみることにした。うんうん、これはバッチリだぜ。余談ながら、僕の雑誌作りにおいて章立ては生命線であり、先日行政よりのミッションで昭和のヒーローについての講義を行った際も、このテクニックを使って大好評のうちに幕を閉じた (ホントか?) 。そんな僕ならではである。

 

「編集者と一緒に明日行くねー」と、紹介者から連絡を受けた。さすが新聞だな、1,000文字程度の1回こっきりと聞いていたが、やはり会って打ち合わせるのだなと思っていたところ、この日またまた「早く言ってよ~」が発生した。てっきり僕が書いて納品するものとばかり思っていたのに、取材だとのことだ。そうだな、よくよく考えれば書けとは言われてなかった。しかも顔写真を掲載するとのことで「へっ」てな気分だったが、それはそれで楽できるからいいかと章立てした各々の1冊を説明させていただいたとさ。さて、僕はどんな本を選んだか? この思考の旅はおもしろいから、みなさんもご自身の愛読書で前述の三章立てで考えてみてはいかがだろう。そして僕のチョイスにご興味のある方は、今週木曜日発行 (予定) の日刊ゲンダイにぜひご注目あれ。

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