アムロとシャアと松田優作さん。

偶数月は兄弟誌の『昭和50年男』と『昭和40年男』の過去記事を再編集した総集編の勝負月だ。10日と16日から書店で大暴れてしていて、両誌とも減りがいいように見られてうれしい。書店に比べると実はまだまだ取扱量が少ないネットの方も、発売直後はランキングサイトをついつい覗き込んでしまう。が、一部異変が見られた。『昭和50年男』の発売から1週間後くらいだろうか、すでに定価以上で出回っていた。今覗いてみたら、定価売りはあるものの送料を取られてしまう。のにも関わらず、ランキング上位にいるのはなんだか申し訳なく思えてくる。「書店さんにはまだまだあるよ。うちの会社にもまだまだ在庫しているよ。送料無料だよ」と伝えたいのだが、便利なはずのネットにはたまにこうしたバグとも言えばいいだろうか、摩訶不思議なことが起こる。

 

それとおもしろいのが、発売直後はバックナンバーが再度ランキングを駆け上がることだ。まとめて大人買いする方が多いということだろうか。おそらく表紙に引っ張られて購入決意して、ついでだからというアクションだと思われる。うーむな気分である。

 

僕は常々、雑誌は立ち読みありきだと考えている。気に入った記事が多くあることを確認して購入する。僕自身もそうだ。長い人生で指名買いを続けたブランドはいくつかしかなく、それも最長で3年ちょっとだった。ちなみにそいつは東郷かおる子さんが作っていた『ミュージック・ライフ』で、中1の冬から高校に入ってしばらく続いていた。途中からはなんだからコレクションになっていたような気がして、やめるのには一大決心が必要だった。この『ミュージック・ライフ』とやはり中坊の時に狂った『ギター・マガジン』のおかげで僕は雑誌ジャンキーになり、現在に至っている。その僕が現在指名買いは1つもなく、そんな購入者がきっと多いはずだと想定して本を作っている。いやもちろん、指名買いしてくださっている方がうちのシリーズには多いことはわかっていて、本当にありがたく思っている。

 

指名買いでない方々には、やはり表紙は大きい。表紙でまず手に取って、パラパラしてレジへGo!! が最も多い購入アクションだと思っているから、そのファーストアタックとなる表紙は責任重大なのだ。新年1発目を「月に雁」と「見返り美人」で勝負して、続けてアムロとシャアときているのは偶然ながら2大巨頭が続いておもしろい。そして満を持してピン役者の登場である。現在佳境を迎えている次号の表紙は、もう間も無く最終決定しそうな段階になっていて、うまくいけば次もピンの方でお送りできる。今から待ち遠しくて、ああ早く言いたい。ともかく今現在は、切手2枚とアムロとシャアと松田優作さんにがんばっていただく。って、やはりどんだけトチ狂っている雑誌シリーズなんだと我ながら笑ってしまう!!

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