初荷はお宝満載号!!

去年のクリスマスイブに作業を手放した本が、約2週間の時を経て今朝会社に届けられた。初荷である。初売りに比べると一般的には使わない言葉のようだが、僕の幼児体験も重なりながら盛り上がったりしている。2011年よりは『昭和40年男』がその役目を担ってくれているからなおさらだ。2009年に創刊はしたものの、それは完全なるテストでしばしウジウジと悩んでいた。が、日に日に大きくなる反響に季刊での発行を決意し、2010年の元旦に発表したのだ。って、なんだか、今年も同じようなことをやっているな。知ってます? なんでも『昭和45年女』が出るらしいですよ (笑)。

 

てな訳で、2011年のお正月よりは『昭和40年男』が初荷となり、今日はめでたい10周年となる。こうして何事もめでたいことを見つけては騒ぐのが僕の癖で、お付き合いいただいているみなさまにはさぞやかましいのだろうな。まあともかく、10年もの間お正月に初荷で喜んでいる僕だ。今年はご覧の月に雁と見返り美人で作った、またも世の中がざわつくバカげた表紙だぜ、ふっふっふ。実は女性にファンが多い『昭和40年男』なのだが、今回は「フン」と言われるタイプの表紙だ。わかっちゃいるが、男たちにはグッと来るはずだ。こうしたバカな収集癖は男のロマンなのさっ。

 

さてさて、前述した初荷と幼児体験だ。電気屋を営んでいた我が家は、31日の『ゆく年くる年』が始まるまで店を開けて、電球や当時だとよく駆け込んできたヒューズが切れたなんて客を待つ。コンビニがなかったから、電池の需要だって我が家が担っていたのだ。そしてやっと店が閉まるとうれしいお正月がやってきて、4日まで休む。現在の僕と同様、4日間の幸福を味わった親父が「今年もやるぞーっ」と店を開けると扱いメーカーがトラックに商品とハッピにハチマキ姿の若い衆を大勢乗せてやってくる。そして初荷の赤い札が貼られた箱を次々と店に置いてゆくのだ。注文したものでなく、勝手に置いていくさまは逆押し込み強盗で、親父もお袋も縁起物だからとただ笑って見守るだけだった。納品が済めば酒が振る舞われ、店の前に一家一同と若い衆と偉いさんが円陣を組んでド派手に三本締めをする。これが我が家の仕事初めだったから、初荷というとその想い出が鮮やかにフラッシュバックされるのだ。

 

てな気分を味わった今日の初荷たちは、週末からどんな勝負をしてくれるのだろう。久しぶりにモノで勝負するが、今回の切り口は “手の届かなかった” とした。この特集で扱ったモノたちに、やっとのことで届いたなんて諸氏がたくさんいるだろう。が、はたしてこの表紙の2点をセットしていた同世代諸氏がどれほどいるか。そして掲載されたモノたちをどれだけ持っていたか? 僕は…、やはり極めて少ない (笑)。

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