エドワード・ヴァン・ヘイレンの衝撃。

このつぶやきにお付き合いいただいている多くの方にとって、強い悲しみとなったはずだ。エドワード・ヴァン・ヘイレン=エディが天国へと旅立った。

 

初めて彼の音にふれた曲は、このつぶやきでおなじみの『ダイヤトーン・ポップス・ベストテン』でシリア・ポールさんから紹介された「踊り明かそう」だった。当時の洋楽情報入手の最先端にあった『ミュージック・ライフ』で、ヘビィ・メタルという攻撃的な言葉で紹介されていたイメージとは大きく異なる、ポップチューンだった。レッド・ツェッペリンやリッチー・ブラックモア率いるレインボウらをハードロックと呼んでいたところに、ヘビィ・メタルという言葉はそれよりももっとヘビィで新しいタイプのハードロックなんだととらえていた僕には、ちょっと意外だった。アイアン・メイデン、デフ・レパード、サクソンなんかと並べられていたが、ヴァン・ヘイレンはアメリカのバンドで彼らとは根っこが異なり、どちらかといえばエアロスミス的なハードロックンロールバンドなんだと僕は位置付けた。

 

この出会いから少し後に、友人からデビューアルバムの『炎の導火線』を借りた。ウンウン、ちょっとそれるが当時の邦題っていいなあ。ちなみにセカンドアルバム以降も傑作邦題が続く。『伝説の爆撃機』『暗黒の掟』『戒厳令』だもの、素晴らしい。もっともっとそれるとエアロのデビューなんか『野獣生誕』で、クイーンは『戦慄の王女』だ。素晴らしすぎる。いやいや、ヴァン・ヘイレンのデビュー作の話だ。頭っからいきなり重くてヘビィなナンバーで迫ってきた。そして脳天をかち割られたのが2曲目のエディのソロナンバーだ。後にその弾き方を知った後半のライトハンド奏法 (右手で指板を叩いたりはじいたり) はギターの音としてとらえられなかった。なんちゅう美しい音色なんだと感動に浸っていると、畳み掛けるように『ユー・リアリー・ガット・ミー』の鋼鉄のようなギター音がきた。ツェッペリンの「胸いっぱいの愛を」、ディープ・パーブルの『ライブ・イン・ジャパン』における「ハイウェイ・スター」と並んで、ハードロックギターベスト3バッキングと僕は特別にとらえている。と、強く印象に残ったが、やがてハードロックが苦手になっていき少しずつ離れた。

 

それにしてもだ、ギター小僧だった中坊当時に受けた影響は計り知れない。デビューアルバム2曲目がライトハンド奏法なる魔法だと知ると、来る日も来る日も必死に練習したものだ。

 

と、そのような付き合いであったエディを評すれば、ジミヘンドリックス以来となる超革命的ギタリストだった。この間にも多くの名ギタリストが次々出ているが、革命的ということで言えば、ヘンドリックス以来はやはりこの人だろう。後にスタンダードになるライトハンド奏法も、それまであるにはあったが武器としてあそこまで打ち込んだ人はいないし広めた人はいない。そして根っこのところにはものすげーロックンロールスピリットがあり、やはり僕はいまだにヘビィ・メタルバンドだと思っていない。特にデヴィッド・リー・ロス時代のヴァン・ヘイレンは極めてロックンロールバンドである。

65歳の死は早かったと言わざるを得ない。長いがんとの闘病だったそうで、まさに今安らかに眠っていることだろう。中坊の僕にくれた衝撃に強く感謝しながら手を合わせる。ありがとう、エディ。

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