中村達也さん登場 〜大編集後記。

この写真、同世代諸氏たちはどう思う? 僕は原稿の最終段階の確認時にこの写真を見て、しばらく時間が止まってしまった。鋭くて深い眼光と表情にノックダウンさせられたのだ。タイトルの『荒海に生きるタメ年男』が、そのまんま当てはまるじゃないか。何度見ても惚れ惚れするまさしく漢である。

 

中村さんは現在、ドラマーと役者の2つの顔を持つ。ドラマーとしてはパンクバンド、スターリンの4代目として叩き、後には『イカ天』で5週勝ち抜きを決めたブランキー・ジェット・シティでデビューした。まさにイカしたバンドで、約10年間メジャーシーンを突っ走った。トリオで紡ぎ出すサウンドで、どうだーっというドラムを叩く。スネアドラムを叩きこむと表現したい魂を感じさせるのは、この表情のままだ。

 

役者としては8年ぶりとなる井筒監督作品『無頼』でやくざを演じる。12月公開だそうなんで観に行く日を楽しみにしている今日だ。これまでもやばい役ばかりだったそうで「劇中で生き残ったこと、2回しかないから」と語っている。うん、なんとなく…(笑)。が、この次のぺージで見せる穏やかな表情もまた惚れる。インタビューの内容もまっすぐでいながらチャレンジングな姿勢を貫いてきた人生が垣間見える、スカッとする4ページだぞ。2枚の写真の対比は必見である。

 

50歳を過ぎると、いよいよ顔が最終形に向かっていく気がしている。前号の『ガツンと一言。兄貴の説教』に登場していただいた5歳年上の大江千里さんの顔にも、人生が滲み出ていると大編集後記を書いた。その時は、「50歳を過ぎるとそれまで積み上げてきたものと、そこから向かっていく努力がストレートに出てくるように思う」と綴った。僕の顔はまだまだ大江さんや中村さんのように出来上がっていないと、鏡を見てしょんぼりしている。間違いなく言えるのは、彼らに比べて努力と苦労が足りていないのだ。そう反省しながらも、いい顔目指すぜと燃えているのさ。てな気分にさせてくれるから、ぜひ紙で見ていただきたい!!

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