免許制度に吠える昭和40年男。

今年も地方巡業が始まった。今回はほぼ『昭和40年男』とは関係のないもので、おおよそバイク関連の仕事である。7日は都内にオフィスがあるホンダとヤマハに今年の抱負をぶちまけて、今日明日とカワサキ、スズキに向かうのだ。バイク雑誌を多く発行するウチの会社にとって、メーカーがどっちに向かっているのかを聞き出すことは重要であり、またメディアとして我々がどんなことを考えて発信するのかを示すことも需要だと考えている。

 

さらに僕は、もう10年以上にわたって国内の二輪利用環境向上を訴えている。これに関しては腹が立つほど力不足なのと抵抗勢力が多いから、メーカーの力をもっと貸してくれと訴えているのだ。これを読んでいる方には、バイクに興味の薄い方が多いだろうから簡単に説明すると、現在の排ガス・音量規制の中で50ccのバイクを作るのは完全に限界にきている。そして世界では50ccのバイクに需要がない。日本だけとまで言わないが、グローバルスタンダードでは125ccが我が国における50ccである。加えて400ccも世界的にはほぼないカテゴリーである。日本の免許制度が引き起こしているいびつな排気量なのだ。少々乱暴な部分もあるが、世界標準では650ccがこれに当てはまる排気量となる。

 

そこで僕の主張だ。現在の車の免許のおまけになっていて、筆記だけで取れる原チャリ免許を125ccまで乗れるようにする。加えて、中免も650ccまでにする。特に50ccは新聞配達やフードデリバリーなどに使われていて社会インフラを支えている。だから、まったく儲からない赤字事業をメーカーは責務として続けなければならない。社会インフラのために泣く泣く継続しているのだ。だからこそ、発信力のある大企業であるメーカーはもっとこのいびつな国内事情に対して共闘してほしいといつもお願いしている。

 

ただメーカーとして厄介なのは、それをメーカーが訴えることは自分のところの儲けのための主張だと捉えかねられない。さらに125ccになると事故が増えるとの懸念もあるから、社会的立場としていいづらいのだ。昨今は、批判ばかりが横行するやりづらい社会だからどうしても弱腰になる。

 

だから僕が訴えるのだ。キャシャーンがやらねば誰がやるの心だ。今の、特に都心の道路状況下で最高速が時速30キロにされている乗り物なんて危険でしかない。そんな危険な乗り物で社会インフラを支えているのだ。さらに若者の車離れだって、きっとわずかながらでもいい方に傾くはずだ。憧れを持って接したエンジン付きの乗り物が50ccだと、つまらなくて危険だからすぐに離れるだろう。125ccで生まれて初めてのエンジンを経験すれば、それは大きな感動になる。

 

と、そんな主張をメーカーに訴え続けることや、こうして僕の発信できる所から悲願成就に近づけようと努力を続けてる。今回の出張も吠えまくるぜ!!

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1件のコメント

  1. もうひとつ重要なのは駐輪場ですよね。
    昨秋通勤用にスクーター買いました。
    オレは免許あるから125が欲しかったのですが、駅前駐輪場が50ccまでしか利用出来ないのでやむを得ず50を買いました。
    ほとんどの駅がそうなので、免許制度が改定されてもバイク駐輪場問題が解決されないと、やはりバイクは使い勝手が悪いという事で電動アシスト自転車に流れてしまうのかなぁと。
    オレも、行き過ぎた排ガス騒音規制のせいで高くて遅くなった50よりも、逆に性能向上著しい電動アシスト自転車買おうかと迷いましたが、スクーターにしたのはバイク乗りの矜持によるところですね。
    ただ正直なとこ、まったく交通の流れにのれなくて怖いですわ(^^;

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