大編集後記その四。友人宅で遊び尽くした魚雷戦ゲーム。そのおかげで?

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最新号(vol.28) は手にしてもらえただろうか? 今回の特集は『俺たちが愛した おもちゃ』として、幼少から親しみ続けて成長とともに決別するまでを描いた壮大なドラマである (笑)。胸にグッと来る特集を、ぜひじっくりと味わってほしいものだ。

タメ年たちと「近頃の子はデジタルゲームばかりやっていてだめだな。子供は元気に外で遊ばなきゃ」なんてぼやいているが、僕らだって部屋にこもってこんなゲームの数々で盛り上がっていたじゃないかと、ぼやきを反省させられるのが今回の特集の第3章だ。「放課後の俺たちを成長させてくれたゲーム」として、そのタイトルどおり今の子供らにとってのデジタルゲームと同じ存在だったゲームの数々をドーンと紹介している。僕らが大好きなアナログワールドが炸裂で、いやあ当時はこれらで遊んだ遊んだ。先日もちょいと触れたとおり、今回の特集で取り上げたモノの中で所有していたのは「ポケットメイト」のみで、すべてが友人宅で遊び尽くしたゲームばかり並んでいる。

僕はおもちゃをあまり買ってもらえない方で、それは商店を営んでいたことが少なからず起因する。友達に聞く身悶えするほどうらやましい話は「ボーナスが出たから買ってもらった」というセリフだ。僕がおもちゃを買ってもらえるのは、極々稀なイレギュラーをのぞけば誕生日のみで、ボーナスのある父親を持つ家庭では僕の3倍のペースでおもちゃを手にしたということになる。言うまでもなく雲泥の差だが、商店とはそういうことなのだと無理矢理納得させられる。これまた昨日触れた話で、だったら同じ商店でも、おもちゃ屋や寿司屋、お菓子屋だったらそれはラッキーな出来事があるだろうが、電気屋なんてなんの恩恵もない。と、苦々しい思いだった。

それでも陽はいつか昇る。1年待ったやっと誕生日だ。ある程度の年齢になるとおもちゃ屋に連れて行ってくれ、好きなモノを選んでいいぞとなった。もう仮面ライダーもウルトラマンも卒業した頃だ。プラモは自分の小遣いでも節約すれば手が届くからもっと大物を狙う。そこでいつも友人に世話になっている僕だから、ゲームを物色することになるのだ。ところが、ドーンと目立つ場所にあるのは、今回の特集でも取り上げられているメジャーなモノばかりで、もうすでにさんざん遊び尽くしていてまったく新鮮味を感じない。ならばと奥の方へと入っていくと、見たことのないゲームが積んである。そこから箱に埋められた文字をじっくりと読み込んで選ぶのだ。「これだっ」と買い求める。だからだろう、マイナーなゲームばかりが揃い、これはこれで友人たちを喜ばせたのだった。だが僕は当時、それらを決してマイナーなゲームだとは思っていなかった。ところがこうして仕上がった第3章を眺めていると、今あらためてマイナーばかりを所有していた事実を突きつけられ「ふん、それはそれで楽しかったんじゃい」と、当時の自分とシンクロした気分である。

と、自分の想い出と照らし合わせながら、いろんな楽しみ方が出来る『昭和40年男』の最新号をぜひ手にしてみてください。ヨロシク!!

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2件のコメント

  1. 俺が今でも遊びたいゴーゴーカニーラも載って無かったな。
    持ってたなかで一番遊んだかも。バドミントンのラケットみたいな網の真ん中に穴が空いてるフェンス状の物を挟んで二人でプラスチック製のカニをバネで打ち合うやつ。
    これだとカニの数でハンデつけられるから3つ下の妹とも遊べたんだよね。

    • うわっ、それ知りませんよ。なんか楽しそうですね。

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