イーグルスと昭和40年男=『ロングラン』。

写真 1-1『ホテル・カリフォルニア』ほど知れ渡った洋楽ナンバーは少ない。ヒットしたのは昭和52年だから、リアルタイムで夢中になったという昭和40年男は少ないだろうが、聴かない日がなかったほどラジオから流れていたから、洋楽に興味はなくとも耳にはしていたはずだ。僕自身も洋楽に夢中になってから初めて聴いたときは、どこで知ったか定かでないながらよく知っている曲であり、そしてあらためてその素晴らしさに唸った。いったいどんな歌詞の内容なんだろうとロックタウン御茶の水に行き、音楽書専門店で立ち読みしたときはショックだった。奥に潜んでいる意味が中学生にはさっぱりわからず、内容はさほどない曲だとの烙印を押してしまった。若さとは愚かなものよ。

友達から借りてテープに収めたアルバム『ホテル・カリフォルニア』を聴き込んでいたある日、新譜がリリースされることを音楽誌で知った。これは大事件だった。リアルタイムであのイーグルスからの新曲の数々が届く。『ホテル・カリフォルニア』へと至るまでの進化を考えると、コイツはとんでもないアルバムになると期待した。もういっぱしにロック通を自認していた中2の秋のことだった。『ハートエイク・トゥナイト』や『言い出せなくて』などのシングルが大ヒットして、アルバムもビックセールスを記録したが、その出来映えには決して満足できなかった。いい曲ばかりが散りばめてあるものの、前作の『ホテル・カリフォルニア』的な大作が入っていることを望んでいた僕はガッカリさせられてしまった。そんな印象を持ち、よくよく考えたら『ホテル・カリフォルニア』だって歌詞はダメじゃないかと、僕の心がイーグルスから離れてしまったのは中3の頃だ。

高校生になるとますます洋楽にのめり込み、『ホテル・カリフォルニア』の詞が提示していることを理解できるようになり、大きなショックを受けた。この名曲がロックシーンに与えた影響までを知り、心は強烈に寄り添っていった。御茶の水の中古レコード屋に行っては過去のアルバムを探した。そこで出会ったのが『ならず者/Desprado』だ。タイトルチューンにノックアウトされた。予算の乏しい高校生が購入したのは、傷の入ったあまり状態は良くない盤で、とくに頭に来るのはこの素晴らしいタイトルチューンにもっとも大きな傷が入っていたことだ。が、今となってはそれも懐かしい。後にCDを手に入れて、入るべき傷のノイズが入らないことにえらく感動したりしたのも、アナログ時代の産物である。

つい先日入った飲食店で、流しっぱなしになっているラジオから『ならず者/Desprado』が流れてきて、その不意打ちにえらく感動させられた。もちろん傷のノイズはない(笑)。この日は帰宅するとすぐさまCDラックから『ならず者/Desprado』を引っ張り出し、続けて『ホテル・カリフォルニア』を焼酎とともに、イーグルスサウンドを久しぶりに楽しんだ。そこで気が付いたのは『ロングラン』のCDを持っていないことだった。昭和40年男にとって唯一のイーグルスリアルタイムアルバムを持っていないとは何たることか。ショップ好きの僕だから、次に時間が作れたら出かけることにしている。久しぶりに聴く日が楽しみである。

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8件のコメント

  1. ホテルカリフォルニアは、新しいステレオを買ったり機器を買い替えたり、カーステレオの音響セッティングをする時に必ずマスターソングにしています。この曲のイントロの最後のバスドラムが、もっともカッコ良く響き抜ける、そういう状態が私のイイ曲を聴くシステムの基準になっています。
    自分にとって、永遠の一曲です。

    • あのバスドラは永遠に響き渡りますよね。強く共感します。

  2. 一番好きなバンドはTHE BEATLES。
    しかしもし無人島に1曲だけと言われれば
    「ホテル・カリフォルニア」

    • なるほど、無人島ですか。そいつは悩みますね。しばらく考えてみます(笑)。

  3. ホテル・カリフォルニアの美しいメロディに秘められた何ともおっとろしい歌詞・・・。
    イーグルスって、メンバー全員がヴォーカルが取れちゃうのも凄いし、またそれぞれに味わいのある声しているんですよね。で、メンバーで西部劇映画が撮れるんじゃないかと思う面構え(笑)
    1979年の武道館、生意気にも行ってたりします。次の1995年の来日公演の東京ドーム、しょっぱな一発目が『ホテル・カリフォルニア』遅れて会場に来たファンが少々、お気の毒に感じましたっけ。

    • 1979年の武道館を見たとは恐れ入りました。かなりの洋楽ジャンキーなのでしょうね(笑)。

  4. ギブソンSGダブルネック(12弦+6弦)これを超有名にした曲!

    エレキギターは数本持っていますが、未だにこれは欲しい逸品です。

    • 試奏したことがあるのですが、よくこんな重いのでライブできるなと感心したものです。

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