大編集後記その九。空前のバイクブームと『汚れた英雄』。

3連休をいかがお過ごしでしょうか?
「そんなの関係ねえよ、仕事だよ仕事っ!!」とおっしゃる方もたくさんいることでしょう。そうです、働いているタメ年はごまんとおりまする。そんながんばっているタメ年たち、そしてゆったりと充電しているタメ年諸氏も『昭和40年男』の最新号で、ぜひ元気を手に入れてほしい。発売から4日を経て、どのくらい売れているのか気にしながら過ごしているワタクシでござる。どうぞみなさん、カワイイ黄色の憎いヤツをよろしくお願いします。つうわけで、本日もしつこく大編集後記といかせていただく。

好評いただいている連載特集『夢、あふれていた俺たちの時代』は、昭和57年を取り上げた。17歳になる、人生でもっとも甘酸っぱい時期だ。みなさんはどう過ごしていただろうか。もっとも多感な時期が、この特集で綴られているような元気であふれていたことにあらためて感謝している今日だ。

汚れた英雄
この頃、国内には空前のバイクブーム(新車販売が現在の約8倍!!)が起こっていた。ライダーとなって、峠を颯爽と駆け抜ける自分の姿を夢描いたタメ年諸氏も多いだろう。だが、そうそう手に入れられるものでなく、涙を飲みながら雑誌を眺めては、その夢の一部を見たような気になっていたのではないか。僕の通った高校はバイク禁止だったが、そんなの知ったこっちゃないとバイクを手に入れたといううらやましいヤツが多くいた。事故って停学になったヤツや、複雑骨折で長い入院を強いられ、そのまま辞めてしまったヤツも残念ながらいた。それでも俺たちはバイクに夢を見た。『750ライダー』『あいつとララバイ』『青い流れ星』なんてカッチョイイバイクマンガの影響も大きく、そもそも『仮面ライダー』や『キカイダー』の洗礼を受けているのだから、昭和40年男がこのブームの構成員にならないはずがない。

そんなブームを、一気に沸点へと持っていったのが『汚れた英雄』の北野晶夫だ。僕はリアルタイムで観ていないが、きっと目撃した17歳のタメ年男たちは強く憧れたに違いない。レーサーになって女をたくさんはべらせる。それもイイ女ばかりを。ハイティーンの俺たちに夢を阻害するものなんかない。バイクどころかスクーターも持っていない現実なんか遠く彼方に追いやって、でっかい夢を掲げたはずだ。後になって観た僕でさえ、女をたくさんはべらせることに胸に誓い、僕の場合はバイクでなくギターの練習に気合いを入れたものだ。もう1つ描いた夢は、広いウォークインクロゼットを持つことじゃないか。おそらく、この映画がなければウォークインクロゼットは女だけの憧れだったのではないか。そんな意味でも、男たちの野望に大きな炎を灯してくれた大きな功績を持つ映画である。

今回の記事では、脚本を担当した丸山昇一氏に当時を語ってもらった。『汚れた英雄』を舞台にしての角川氏とのやり取りの数々は、やはりそうかと頷くぶっ飛んだもので楽しい。ハンパじゃない金のかけ方とその考え方も学ぶ部分がある。俺たちを熱くさせた映画の舞台裏にググッと接近できるはずだ。

最初のコメントをしてみませんか?

お気軽にコメントをどうぞ

メールアドレスは入力しても公開されることはありませんのでご安心下さい。


*