ドリフターズは高すぎる山? 〜とうとう始まった本番〜

 
ついにスタジオに到着した一同。
予選に参加するのは全部で68組である。
ピンもいれば5人組もいるから
会場は全部で150人近い人間で埋め尽くされている。
緊張感にあふれ、若者たちの熱気で温度がかなり高い。
熱がある俺はなんだか気持ち悪くなりながらも
もうこのライバルたちと戦う気合い十分なのだ。

やけに明るい司会進行の方がこの日の説明をする。
うん、なんだかプロの現場だ。

「特別審査員を紹介します。ハンダースのあご勇さんです」

おーっ、スゲェ。
本物だよ。
芸能人ははるか彼方の存在である。
ボルテージはもうドンドン上がっていくのであった。

1番目の人が始まった。
そこそこおもしろいが、この会場にギッシリ詰まったライバルたちはみな静まりかえっている。
そりゃそーだ、ライバルだもの。
司会の方がわざとらしく笑っているのが、
なんだかよけいに静けさを演出してしまう。

「こんな雰囲気のなかでやるのか」

順番を待つ間中、心臓がドコドコ。
こんな緊張はこれまで経験したことはないだろう。

そして俺たちの番がきた。
ハイテンションでのぞんだ3人の芸は
練習にもまして動きが大きく、司会の人はけっこう笑ってくれた。
小学生はもちろん俺たちだけで、たぶん中学生もいなかったと思う。
そんな中でもライバルはライバルなのだ。
少しの声も発しないでただ俺たちを見ている。

あっという間だった。
出し切ったという気持ちと大きな脱力感が体中を包み込んだ。

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