【懐かしの名盤】ポリス『Synchronicity/シンクロニシティー』(5/6)

不定期連載企画、懐かしの名盤ジャンジャカジャーンのシリーズ第8弾は、ポリスでお送りしている。前回に引き続き、スーパートリオについて推測たっぷりの私見をぶちかませていただく。

忘れちゃならないギターのアンディ・サマーズの存在がまたおもしろい。2人のやんちゃビート小僧たちの年齢はスティングがわずかにお兄さんの1つ違いで、サマーズは末っ子コープランドより10歳も年上だ。結成までのプロ活動ももっともベテランであることが、これまたポリスの奇跡に貢献しているのだろう。やっちゃ小僧たちを俯瞰して見られたことや、ベテランがゆえにサウンド面でバランスを取ったことが、ギタープレイを聴いているとその立ち居振る舞いがわかる。スティングの音楽的な才能と、革新的な音へと持っていく頭脳を信じていたのだろう。ポリスの特徴ともいえるあの変態的なアルペジオプレイだったり、独特のサウンドエフェクトはサマーズの寛大な心から生まれた。特上のビートがあふれているのだから、ソロもさほど必要でなかった。それらは元アニマルズのギターリストにとっては負荷がかかったプレイであり、だからこそバンドサウンドに緊張感と個性を与えた。クレイジービートに乗っかって泳ぐことは相当気持ちいいだろうが、また同時に大変なことだっただろう。

泳ぐということではもう1人、スティングがいる。コープランドとリズムを作り、そこにサマーズが泳いで、さらにその上でスティングが泳ぐ。べースを弾いているスティングとはまるで別人のヴォーカリストがいる。スタジオ録音ならまだ理解できるが、ライヴでも同様なのだから涙ものだ。コープランドとの極上グルーブを供しながら歌っているとは信じがたい歌いっぷりで、まるで4人グループである。スティング独特の伸びやかな声もポリスの看板であり、よくもここまで完璧なバンドが存在したものだ。

好みだけでいったら『Reggatta de Bianc/白いレガッタ』が、僕にとってのベストアルバムかな。セカンドアルバムにして早くもポリスサウンドの完成を見せながら、荒々しい勢いが同居している。名曲秀作ぞろいで聞き応え十分だ。よくもこんな凄いものを中学生の僕たちに打ち込んでくれたものである。だがロックシーンに燦然と輝く名盤となると話は違う。ポリスとはそのスタジオ盤5枚を並べればわかる、完璧を進化させていくバンドだったから、もっとも神の域に近づいたアルバムが『Synchronicity/シンクロニシティー』であり、完璧なポリスを見せつけている。もしも、このアルバムの後に1作作っていたらそれはベストを更新しただろう。そしてもうひとつの考え方は『Synchronicity/シンクロニシティー』が限界で、残された道は解散だけだったのかもしれない。(続く)

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2件のコメント

  1. このアルバム、昔聴きまくりました。
    どれも良い曲なのですが、やはり「Every Breath You Take 」が想い出深いですね。
    ちなみに、私、ドンピシャ昭和40年生まれです。

    •  コメントありがとうございます。シンプルながら深い名曲ですね。『シンクロニシティ2』のプロモフィルムが凄くカッコよかったのも強く記憶してます。

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