東京モーターショーに夢はあるか?

2年に1度のお楽しみである東京モーターショーの、今日はプレスデイだった。ちょっと立て込んでいて、朝一番(なんとプレスデイは朝8時開場)に会場入りして、2輪メーカーブースを見ながら関係者と挨拶を交わすだけの、ホンの数時間で戻ってこなければなかったのはなんとも残念だった。それでも、普段会えない技術者やかつての担当者やお偉いさんたちと議論できるのはウレシイものだ。肝心の四輪エコカーは、後日時間を作って見て来ようと思う。

プレスデイは原則今日だけで、各社15分程度のブリーフィングを行う。これらを全部見て将来を読み取るのがお楽しみなのだが、これもほとんど参加できなかった。それでも10時から始まったホンダのブリーフィングだけは、しっかりと見てきたのだった。今回の目玉は世界初披露となった次世代電動スモールコンセプトモデル『EVーATER』だった。後輪駆動式の電動2シーターオープンスポーツカーで、いよいよこの領域に踏み入れたことを高々に宣言した格好だ。その他にも企業としてのC02対策、廃棄物削減などへとしっかりと舵取りをしていくこと。ハイブリッド技術を活かしながら軽に力を入れていくこと。ブリーフィング全般から感じたのは、エコに対してのホンダとしてのアプローチが、しっかりとした計画に乗って突き進んでいるということだった。

先輩方は言う。かつての東京モーターショーは夢のクルマやバイクがわんさかと展示されていて、それはそれはにぎやかだったと。時代のニーズが変わり、環境技術が社会のプライオリティになった。だが、単純にショーとしてはさみしさがあるのは否めない。ステークホルダー対策の臭いが毎回強くなっていることも、僕が個人的にさみしさを感じるところだ。かつてのショーでも、ものすごく速いクルマや技術を提案することで株価は上がったかもしれないが、むしろこんなスゲーものだからみんな買えよ!!という強いメッセージが先行していたと思う。モノづくりが対象がユーザーのためにあったから、モーターファンたちはワクワクしながら、目を輝かせて人の輪の中に入っていったのだ。

ホンダのプレスカンファレンスでもっとも楽しさを感じたのは、アシモが登場した時だ。これこそ未来の夢を乗せ大活躍してほしい。あれ? ロボットとモーターショー? まあ、気にしない。昭和40年男はロボット大好き世代であるのだ。

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1件のコメント

  1. 先月のCEATECでもそうでしたが、日本の輸出型産業の余裕のなさが図らずも現れてしまっていますね。
    せめてショーくらいは売れるモノの見本市でなく作る側が売りたいものの見本市であって欲しいなと。売りたいものに豊富なアイデアがあることが前提ですが。

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