【S50ニュース!】主人公はまさに昭和50年男だった!?『あまいぞ! 男吾』のMoo.念平先生の読切作品『山奥妖怪小学校』など6本収録の単行本が発売。出版元社長にその経緯を直撃!!

おはこんばんちはです。昭和40/50年男(仮)です。
1975年生まれの昭和50年男世代=40代向け…「S50ニュース!」をお届けします。
 
Moo.念平先生の『あまいぞ!男吾』といえば、昭和50年男世代で『コロコロコミック』読者だった方なら、きっとお馴染みの作品のハズ。プラモ、チョロQ、ファミコン、ラジコン、ミニ四駆…とホビー色を前面に打ち出したマンガ作品が続々と展開されていった当時のコロコロにあっては、SFやファンタジー色もない正統派ジュブナイルマンガとして逆に異彩を放ち、多くの読者に強い印象を残したのでは? 結果、1986年3月号での連載開始以来、’92年まで6年間も続く同誌異例の長期連載となったのでした。
 
主人公の 巴 男吾 は、父が空手、母が柔道、姉が剣道をたしなむ格闘一家に育ち、自身はケンカ道が趣味(?)というヤンチャ小僧。でもただの暴れん坊ではなく正義感と情に厚い熱血漢で、そこを隣に引っ越してきたお嬢様の奥田姫子に惚れられているというニクいヤツ。連載とともに成長し、後には中学生編、高校生ながらに教師編へと続いていくのですが、連載開始時の ’86年は小学5年生。1975年生まれのジャスト昭和50年男という設定で、まさにタメ年主人公だったんですね~!
 
筆者は、ジャスト昭和50年男よりちょい前の世代なもので、リアルタイムでは全然知らず未読だったんですが、今回、序盤の小学生編を読んでみました。ファミコンのカセット狩りの話もあったりで、おぉッ! 時代!! と思ったりしつつ、いろいろあってもクラスみんなでワイワイ楽しい小学時代の雰囲気に、じんわりきちゃいました。ちょっとテレビドラマの『あばれはっちゃく』みたいだなぁ…とも思ったんですが、Moo.念平先生も “はっちゃく” の大ファンで、シリーズが ’85年に終了したのを受け、それなら自分が後を継ぐような作品を描いてみよう、というところから男吾のキャラクターは固まっていったようですね。
 
 
Moo.念平先生の短編集『山奥妖怪小学校』が
新レーベル「ふしぎコミックス」より発売!
…っと、例によって前置きが長くなってしまいましたが、そんな根強い人気のMoo.念平先生の読切作品が収録されたコミックス『山奥妖怪小学校』が、本日 2020年10月15日(木)に発売となりました! 今回はこちらをご紹介したいと思います。
▲ふしぎコミックス『山奥妖怪小学校』Moo.念平 (発行:久志本出版/1,000円+税) 表紙
▲裏表紙には、表題作『山奥妖怪小学校』をはじめとする収録作品6本のラインナップを掲載

収録作品は表題作の『山奥妖怪小学校』をはじめ、以下の6本。

『山奥妖怪小学校』 (’85年)
『山奥妖怪小学校 モッテ池の伝説』 (’86年)
『宇宙急便ガンテツ』 (’87年)
『妖術ニンポー伝 角丸参上!』 (’87年)
『アニマル ダン』 (’84年)
『幽レディー お六つさん』 
(’87年)
 
2本目の『山奥妖怪小学校 モッテ池の伝説』は続編という形ですが、いずれもコロコロコミック(別冊なども含む)に掲載された一話完結の読切作品。『あまいぞ!男吾』と同時期の、’84~’87年の間に発表された作品が収録されています。

全国の書店、ネット書店で発売となりましたが、ちょっと中身を見てみたいという方には、表題作『山奥妖怪小学校』が下記URLでまるまる試し読み可能なのでゼヒ!
https://hanmoto.tameshiyo.me/9784802132060

 
「ふしぎコミックス」を創刊した久志本出版の
昭和51年男・久志本社長に直撃! Moo.念平作品の魅力は?
今回リリースされる単行本『山奥妖怪小学校』は、久志本出版という新興出版社から創刊された児童向けマンガレーベル「ふしぎコミックス」の第1弾として発売されます。久志本出版は、IT関係のお仕事をされている久志本隆司さんがマンガ出版を夢見て3年前に起業し、今回が初の刊行になるとのこと。
 
聞けば、久志本社長も ’76年生まれで、まさに昭和50年男世代! ならばゼヒ…ということで、以下、プチ・インタビュー(?)をさせていただきました。

 
―そもそもどんなきっかけで今回の「ふしぎコミックス」創刊に至ったんでしょうか…?
 
「もともと私自身が、子供向けのマンガが特に好きだというのはあったんですけども… 今は釣りだとか料理ものだとか、大人向けにいろいろな細分化されたジャンルのマンガがありますが、逆に本来マンガが生まれた時に対象としていた、子供向けのマンガは減ってしまっています。そこで、新しくレーベルを作って広めていければと考えました」
 
―今や広大なマンガ文化の入口となるような、子供向けの良質な作品を届けたい、という想いがまずあったわけですね。レーベルの第1弾をMoo.念平先生の作品に決めた理由は何かありますか?
 

「Moo.先生の作品は時代を超えて面白いはずなんですが、今はなかなか入手しづらくなっています。今回の表題作の『山奥妖怪小学校』も20年ぐらい前に同人誌としては出ているんですが、プレミアがついたりして、やはり普通には入手できない。本来は気軽に子供が楽しめる内容なのに、それができない状況になってしまっているんですよね。Moo.先生のように実力のある方の名作マンガが、今の子供たちにも普通に手に取れる環境を作りたいと思いました」
 

―久志本さんも、子供の頃からずっとMoo.先生のファンだったんですか?
 
「『あまいぞ! 男吾』の連載当時は、コロコロコミック全体が好きという感じで、特にMoo.先生の熱心なファンという意識はなかったんですが、時間が経ってみると非常にストーリーやキャラクターが心に残っていたんですよね。特に優れていると思う点は、子供の時に読んでもちろん面白かったんですが、大人になったら大人の目線でも読めると言いますか… 両方の視点がちゃんと入っていて、やはりすごいなと思いますね」
 

―今回の発刊については、Moo.先生に実際にお会いして許諾をいただいたのでしょうか?
 
「実はMoo.先生とは、インターネットのファンサイトを通じて10年ほど前からファンとしてお付き合いをさせていただいてました。以前から、いつか今回のようなマンガ出版の仕事ができればと思っていたので、数年前に思い切ってお願いして原稿を預からせていただき、ようやく今回の発刊となりました」
 
―なるほど、ファンとしての交流を経て、信頼関係を築いた上での今回の発刊、ということだったんですね。「ふしぎコミックス」の今後の作品はもう決まっていますか?
 
「そうですね、第2弾もMoo.念平先生の作品で、コロコロ初連載作だった『太陽犬ゼロ』を予定しています。第3弾はまだ構想中ですが、いずれにしても、この『ふしぎコミックス』レーベルでは小学生向けマンガを中心に発刊していきます。“ふしぎ” という言葉には、子どもが興味を惹かれる “ワクワクドキドキのまだ見ぬ世界” という思いを込めていますが、たとえば『てんとう虫コミックス』のように、あくまでレーベル名なので、特にファンタジー的な要素のある作品に限定はしていません。まだようやく最初の一冊なのですぐには難しいと思いますが、将来的にはぜひMoo.先生の、今の子供たちに向けた新作もお願いできたら…と夢見ています」
 

…といったところで、久志本社長、お話ありがとうございました!

子供向けマンガ、Moo.念平先生の一ファン、というところから、もっと広く、今の子供たちにも読んでもらいたい!と出版社を興し、今回の新レーベル創刊、コミックス発刊にこぎつけたその情熱と行動力には感服ですね~。同世代の昭和50年男としても、こりゃ負けてられんなッ!と元気をもらえるのでは?

「ふしぎコミックス」第1弾『山奥妖怪小学校』の発刊については、久志本出版のTwitter (https://twitter.com/kushimotopb) でも多数の「いいね!」が付き、事前の予約状況も順調だったとのこと。これをきっかけに、もしかすると世代をまたいだMoo.念平フィーバーが巻き起こるかもしれませんね。
 
男吾とタメ年のよしみ(?) ってのもあることですし、昭和50年男はゼヒとも応援を!!
 
 
(以下、ニュースリリース より)

小学生向けの新コミックレーベル誕生。
かつての少年たちへ懐かしい漫画を届ける。

株式会社久志本(くしもと)出版(東京都新宿区、代表:久志本隆司)は児童向けのコミックレーベル『ふしぎコミックス』の刊行をスタートします。第一弾として2020年10月に単行本「山奥妖怪小学校」(Moo.念平・著)を発売します。
 
日本国内の出版物の販売数は1996年をピークに下がり続けており雑誌の休刊も相次ぎ、小学館の発行する学年別の学習雑誌も「小学一年生」を残すのみとなり他の学年は休刊となりました。児童に向けた漫画を掲載した媒体が減りつつある中、久志本出版は「漫画は本来子どもの為の媒体である」という理念にもとづき児童向けのコミックレーベル『ふしぎコミックス』の刊行開始を決定いたしました。
 
優れた漫画作品は成長期の少年少女の感性を豊かに育み長い人生を共に歩んでくれるという信念をもって、読者に作品を送り届けて行きます。
 
第一弾書籍として発行する「山奥妖怪小学校」は1984年~1986 年にコロコロコミック(小学館発行)に掲載された読み切り作品6編を収録します。
 
著者・Moo.念平 はコロコロコミック誌で『あまいぞ! 男吾』を 1986年~1991年に連載。人情味あふれる作風で人気を博し、現在も熱烈なファンが多数おり、今年2月に開催された原画展では一枚2万円の色紙約50枚が即完売しました。
 
『ふしぎコミックス』はこれからも親子世代で楽しめる作品を発行してゆきます。
 
 
書名山奥妖怪小学校(やまおくようかいしょうがっこう)
著者Moo.念平(むー・ねんぺい)
定価1,000 円(税別)
発売日: 2020 年 10 月 15 日
ISBNコード: 978-4-8021-3206-0
発行: 久志本出版
発売: メディアパル
 

著者プロフィール
1963年長崎県生まれ。
1984年「おてんば転校生」で第7回藤子不二雄賞入選を受賞しデビュー。
「あまいぞ!男吾」(コロコロコミック連載)で第36回小学館漫画賞児童向け部門を受賞。
 
 
株式会社久志本出版 会社概要
[所在地]東京都新宿区赤城下町 45 KBC C-9
[ウェブサイト] http://kushimoto-pb.com
担当: 久志本隆司(くしもと・たかし) 
 

 


 
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1件のコメント

  1. あまいぞ!男吾は、子供の頃、大変に好きなマンガでした男吾の男らしさや、優しさに、ある種のダンディズムを感じました

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