米津玄師さんの快挙がうれしいおっさん!!

「今の時代CDは売れない」「そもそもメディアとして古すぎるよね」「サブスクでいいじゃん」
はいはい、聞き飽きるほどあふれているセリフで、僕の業界も同じ風に言われている。したり顔で語るインテリジェントな彼らは、僕らのことを“紙”と呼ぶ。はいはい、聞き飽きましたよ。どっこい売れる本はいくらだってあることを主張させていただくし、紙ならではの表現てのは絶対になくならない。大好きな漫画家の浦沢直樹さん(PLUTOを読んでない同世代男子は人生損してますぜ)が兄弟誌の『昭和50年男』で吠えてくださった。彼は電子書籍を完全否定していて『昭和40年男』と同じ道を進んでいる。漫画は雑誌以上にデジタルに駆逐されていて携帯で読む人は多いが「見開きでバーンと描いているのに、小さな画面だと片方のページしか見られないじゃないですか〜中略〜あれがどうしても許せない。我々漫画家がどれほどの情熱と労力をかけていることか」との言葉がもらえて大喜びの僕だ。そして本質を突いたかっこいいセリフもこのインタビューにはある。「世の中に合わせるんじゃなくて、世の中の視線を変えさせる」ときた。クーッ、完璧です浦沢さん、一生ファンです。

 

さて、話は米津さんだな。一昨年の紅白歌合戦の記憶は新しい。ここで披露された『Lemon』を含むオリジナルアルバムのCDセールスがぬぁんと100万枚を超えて、150にも手が届きそうな勢いなのだ。レーベルの方々と付き合うのは、冒頭の言葉を浴びせられながらも工夫さえすれば必ず「売れる」と言い続ける方だけにしているから、みんな大喜びだし当然だとも胸を張っている。

 

で、僕もこの作品『STRAY SHEEP』を購入した。米津さんの作品は初めてなんで、過去の曲にも触れたくライブDVD付きのちょっとお高いのに手を出した。いやあ、このDVDもすげーお値打ちな上、作品自体もアートブックも素晴らしく大満足のお買い物だった。同世代諸氏にもお勧めできるクオリティの高い作品である。と、僕がそう思えることがCDセールスにつながっているのでは無いか。つまり、CDに手を出すおっさんでも断然楽しめるから、セールスにオンされているのではなかろうか。良質すぎる“POPS”アルバムで、米津さんご本人のインタビューでも自分の音楽は“POPS”なのだと言い切っていて、大衆音楽なのだときちんと整理している気持ちいい若者である。たっぷりと勉強させていただいた。

 

最近のメジャーシーンには、生きのいい若者が多い。RADWIMPSの野田洋次郎さんの惚れ惚れする才能や、あいみょんも同じく高いセンスがありながらまっすぐさを感じさせてくれる。そしてなんと言っても、いま僕が惚れ込んでいる若者といえばKing Gnuで、困ったことにジャンキー状態だ。カラオケでチャレンジしたがこれまた勉強になる。ヒットした『白日』を彼らだと思ったら火傷するぞ。あの曲は僕にとってKing Gnuじゃない(笑)。と、なんだか豊かな才能たちが次々と出てくるのはミュージシャンの力もさることながら、努力してきたレーベルの力なしでは語れない。米津さんも現在はソニーからのリリースになっている。

 

ともかくっ、CDも紙も決して売れないのではないことを米津さんらは立証してくれている。まさしく「世の中に合わせるんじゃなくて、世の中の視線を変えさせる」である。そしておっさんはこう付け加えたい。若者にだけ勢いがある時代じゃないことを、今一度噛み締めべきだ。彼らから学べるのは、何事も絶対に諦めないというスピリットだ。今の俺たちにだってそれがないわけじゃ決してない。あの日のバイタリティは枯れちゃいないはずだ。ただ、経験が邪魔してチャレンジを躊躇したり、力が湧いてこないことで勝手に諦めてしまう。そんなもったいないことにならないように彼らのエネルギーにふれて、おっさんよ、大志をいだこう!!

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