安奈でキマリ!!

まもなく発売となる『昭和40年男』の総集編 は、甲斐よしひろさんに表紙を飾っていただいた。表紙ってのは当然ながらその1冊の顔になるわけだから、慎重かつ大胆に作り込む。今回は甲斐さんサイドが快く引き受けてくださり、何点か候補を出していただいた写真の中からこれを選んだ。魂を絞り出すように歌う甲斐さんの表情ももちろん素敵だが、孤独と哀愁を感じられるこの顔も大好きだ。ガキの頃の僕をときめかせた表情で、勝手なイメージでご本人には恐縮だが「安奈」を歌う甲斐さんだ。

 

ガキの僕はその存在をほとんど知らないままに、1979年の年明けを迎えた。その瞬間に飛び込んできた「HERO (ヒーローになる時、それは今)』に僕らは強い衝撃を受けた。強い衝撃なんてありきたりなもんじゃない。男の子から男への成長過程のど真ん中で、あれだけ男臭くかっこいい歌うたいと出会えたのだから、僕らは本当に幸せ者だ。孤高の男を演じきった甲斐さんだから、きっと女性はついてこられなかったのではなかろうか。

 

それ以前も活躍していたが、ファーストアタックになったという同世代諸氏は多かろう。そして続く「感触」は、ちょっぴり似ているなと思ったのは正直な感想だったが、少し以前のサザンオールスターズも「勝手にシンドバッド」に続いて「気分しだいで責めないで」となるわけで、これは子供心に大人の法則なんだろうと受け止めた。ならば続くのはバラードである。先行のサザンが3曲目の「いとしのエリー」で方向転換したのと同様に、大人の法則(デビュー3曲目ではないが)が炸裂するのだろうと想像していたところで「安奈」ときた。3コーラス目の、「お前に逢いたい」の部分を聴くたびに、胸をキュンキュンさせていたガキだ。そしてこの曲も目いっぱい男の世界で、女子が痺れるのではなく、男が惚れたのだ。

 

ねっ、今回の総集編のタイトルである『俺たちが惚れた 昭和の男たち』にしっくりときているでしょ。実際に痺れまくった僕のまんまに作った極めて個人的な表紙ながら、今多くの男たちが頷いていることだろう。女子はついてこられなかったと前述したが、あの時代に男のなんたるかを知ろうとした女子たちもいるはずだ。そんな聡明なあなたは、ぜひ手に入れて抱きしめてくだされ。発売は16日。うーむ、仏滅なんだよなあ(泣)。

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