マジックアワーに学ぶ。

朝から雪が舞いキレイでいいのだが、相変わらず東京の空気は重苦しい。明日も『浅草秘密基地』は中止で、もうすぐ10周年を迎えるという長い歴史の中で2週連続で中止なんてのは初めてだ(年末年始など、暦の都合というのはある)。翌週の4月6日はまさにその10歳の誕生日で、大騒ぎしようと思っていたのに今のところ暗雲が立ち込めたままである。今週から急速に収束へと向かう…なんてイメージがまったくできない日々だ。

 

仕事がガンガン進むのはありがたい。多くの仕事がキャンセルになって時間がもらえたのだから、その分だけの仕事をこなせるのは当然のことで、執筆やどでかい企画にチャレンジしているこの数日だ。ファイトっ、自分。そしてがんばっている自分へのご褒美として、三谷幸喜さんの『マジックアワー』のブルーレイディスクを手に入れた。今こそ笑えである。

 

テレビ放映されたのを『THE 有頂天ホテル』と一緒に、1枚のDVDに焼いて何度も楽しんでいた。『THE 有頂天ホテル』はお正月のために生きている僕にとって大切な作品で、仕事納め後に必ず観る。ちょっぴりほろっとくる場面があって、ガハハと笑えてハッピーになれる。新年を迎えるシーンで終わるのが最高で、自分がこれから迎えるお正月への心の準備が万端となるのだ。一方、『マジックアワー』も何度観ただろうか。痛快で笑えて、でもやっぱりほろっとくるシーンが織り交ぜられる三谷ワールドだ。

 

僕にとって、三谷幸喜さんと加えて宮藤官九郎さんは、本づくりの上でも大変なお世話になっているお2人だ。って、直接あったことは一度もないが、その作品からは雑誌作りに重要な要素を多く学べる。あっ、2022年の大河は、三谷さんが三作目にトライするとのことで、今から楽しみである。『新撰組』も『真田丸』も最高の三谷ワールドで、次回も楽しませてくれるのだろう。脱線するが、宮藤さんの大河初挑戦となった『韋駄天』はもったいなくてまだ最終話まで観ていない。『あまちゃん』同様、僕をロスに陥れることがわかっているからね(笑)。

 

ある日、このDVDが読み込めなくなった。まあ、よくある話で数年前の暮れに『THE 有頂天ホテル』を購入した。何度も観た作品によく金を出すなと、ガキの頃の僕が叫んでいる気がした。そして今回のコロナ騒動で、やはりスッキリしたい思ってだろう『マジックアワー』をブルーレイで手に入れてしまった。やはりいい。コロナのこともあるが、そのおかげで執筆と企画に集中している疲弊がものすごく大きく、疲れた脳に安らぎをいただいた気分だ。おかげでスッキリと仕事に入っているわけで、またまた尊敬が増幅したのだった。

 

お2人に共通しているのは、役者が生き生きしていることと、劇中に入れ込んでいるネタの量が半端でないことだ。『昭和40年男』で例えると、ライターさんやデザイナーさんなどの関係者がイキイキと新しい技にトライしていて、さらに隙がなくネタが詰め込まれ、囲みなんかの別展開も気が利いているページ作りだ。そんなやる気にもさせてくれた。そう、今コロナで落ち込んでいる時間なんか1秒もないっ!!

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で