驚愕のCD叩き売り。

先日、近所のCDショップに立ち寄ったら、棚がガラガラでさらにこんな張り紙を見つけた。な、な、なんちゅうディスカウントじゃ。レーベルの方々はもちろん、ミュージシャンたちもこれを見たらさぞ悲しくなるだろう。同じく斜陽と叫ばれる雑誌の世界にいる僕は、なんとも寂しい気持ちになった。

 

CDが発売された82年は高2で、当時にあのバカ高いプレイヤーに手を出せた俺たち世代はほとんどいないだろう。やがて値がこなれていき、僕の周囲でもCDプレイヤーが浸透していった。販売量でCDがレコードを上回ったのが86年だから20歳を超えたくらいで、ちょうど社会に出た諸氏やバイトで懐があったかい時代に初体験ということになる。僕が周囲よりやや遅れてプレイヤーを手に入れて、初めて聴いたCDはレンタルレコード店で借りてきたものだった。あんな小さなものに音が入るのかよとの疑いからだったが、ノイズのない音のクリアさにびっくりしたのを鮮明に思い出す。

 

その後CD時代は長く続いた。90年代は音楽ソフトが最も売れた時代で、シングルも100万枚なんて言葉が珍しくない。その頃最も音楽に夢中だった世代は我々でない。先日2号をリリースした『昭和50年男』の読者周辺世代がそのマーケットを支えたのだ。雑誌もよく売れた時代で、やはりこの世代をターゲティングした男性誌が飛ぶように売れた。雑誌もこのころをピークに同じような下降線をたどっていて、僕はその渦中にいる。

 

どっこい、僕はぜーんぜん元気だ。雑誌系コンテンツにおける紙のニーズは根強い。紙をめくるたびの驚きや、所有する喜びが、昨今の雑誌に対するウォンツなんだと捉えている。そこをつくように作ることを心がけている。音楽業界においてもアナログ盤が見直されていて、CDの世界を切り開いた企業の1つであるソニーが、アナログ盤のプレスを去年29年ぶりに復活させているのがおもしろい。ただし、それらアナログ表現に触れていない世代の割合が今後どんどん増していく。その対策はもちろん必要なのだが、それもとどのつまり表現のアウトプットだと考えればなーんの問題もなしだ。と、衝撃のディスカウントに少し凹んだが、てやんでえと強がって過ごしている令和元年の暮れである。

1件のコメント

  1. CDプレーヤーと一緒に買った初CDは安全地帯のファーストアルバム Remember to Rememberだったと思う。1枚3500円?3300円だったかな?サラリーマンになって今まで親から貰っていた小遣いから二桁違う単位の金を自由に使え、更にローンまで組める立場になり、当時はAV(オーディオ&ヴィジュアルの方!(^^))ブームだったからフルサイズコンポに大型スピーカー、ソニーのプロフィールという大画面AVモニター、そして絵の出るレコード!レーザーディスクも買って結婚するまでの独身生活を謳歌してました。
    バイクにクルマも所有して、正に物欲に溢れた生活でしたが、カタチあるモノとして手に入れたい!という欲求自体は今も相変わらずな感じですね…(^^)。

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