金鳥の夏 日本の夏。

とーとつだが、蚊取り線香はアースより金鳥が好きだ。香りが柔らかくて、夏の気分を盛り上げてくれる。セットする豚も持っているのだが、装着するのがどうも面倒でついつい写真のものを使ってしまう。で、10月にもなってなんで蚊取り線香なんだって? 昨日の夜ボコボコにされたからだよ。

 

最後と思われここでつぶやいたツクツクボウシの声は、この翌々日にもか弱いながら聞いた。さらに都民の日を過ぎて蚊に刺されるなんて、本当に心配になる日本の気候だ。暑さ寒さも彼岸までなんて言葉は、亜熱帯化した日本では死語だ。最近忙しくて顔を出せていないが、一応馴染み客に加えてもらっている昭和な寿司屋の親父は、ここ近年ぼやきっぱなしだった。天然しか使わないのがポリシーだから大変で、どんどん冷たい海へと逃げて行ってしまい漁獲量が激減して、いい魚を仕入れられないとぼやく。太平洋で取れるはずの魚や貝が日本海で取れるなんてこともあり、本来の味わいも変化してしまっているそうだ。

 

夏好きを名乗っているが、秋だって冬だって春だって結局みんな大好きである。爽やかな秋から冬へと向かっていく感じは、詩人の僕を覚醒させる(笑)。1日1日と空気が凛としてくるあの感じ。そこにふりそそぐ太陽の心地よさったら、10月11月のまさしく季節の醍醐味であり贅沢だ。その季節へと向かっていくはずが、東京では夏日続きだ。

 

蚊取り線香の香りは8月を感じさせる。僕にとってはあの香りは7月でなく8月なのだ。そんな微妙な季節感を大切に生きていきたいおっさんなのに、10月にこの香りは嗅ぎたくなかった。そうそう、何年か前に嵐で騒ぎになった二子玉川の花火も10月開催になっちまった。これも異常気象が日常化しているからだ。日本人は正しい四季の移ろいによって心を鍛えてきた。それが現代は鍛えられないのだから、将来が心配でならない。

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