史上最大級!企画展「マンモス展」 -その『生命』は蘇るのか-  6月7日から日本科学未来館で開幕!

日本科学未来館で、2019年6月7日(金)~11月4日(月・休)の期間、企画展「マンモス展」 -その『生命』は蘇るのか- が開催されます。約4,000年前に絶滅したと言われている大型哺乳類のマンモスですが、近年は地球温暖化影響で永久凍土から次々と発見されているのだそうです。本企画展は、その貴重な冷凍標本の展示を、古生物学や生命科学などのさまざまな角度から見つめ、今は亡きマンモスの実像に、過去・現在・未来という視点で迫るというものです。

日本では2005年夏に「愛・地球博」で初めて冷凍マンモスの頭部(ユカギルマンモス)が公開され、当時は大フィーバーを巻き起こしました。残念ながらその時に見られなかったという方は、ぜひ日本科学未来館の「マンモス展」にお出かけ下さい!

ユカギルマンモス(頭部冷凍標本)
「マンモス展」会場イメージ

以下リリースより

本展では、ロシア連邦サハ共和国の永久凍土から発掘されたマンモスや古生物の冷凍標本を史上最大級の規模で展示します。これらは通常の化石などと違い、冷凍状態で出土したため、生前の様子を生々しく残しているのが特徴です。会場では、マンモスの鼻や皮膚など、世界初公開の標本を間近で観察することができます。また、冷凍標本は、生命科学の研究対象にもなっています。本展では、近畿大学の「マンモス復活プロジェクト」という挑戦に焦点をあて、最先端生命科学の今、そして、この挑戦と切っても切り離せない倫理的な側面について考えていきます。

太古を生きたマンモスが永久凍土から現代に再び姿を現し、生命科学の未来を問いかける本展。貴重な展示物を通じて太古の生物に思いをはせるとともに、生命科学の未来について来場者の皆さんとともに考えます。

【世界初公開】ケナガマンモスの鼻(冷凍標本)

■展示内容

展示のコンセプトは、時空を超えたマンモスの物語。「過去」・「現在」・「未来」の3つの展示ゾーンを通して、マンモスの生きた太古の時代、気候変動の影響もあり、永久凍土から私たちの前に姿をあらわしたマンモスとの出会い、そして、それらの冷凍標本をきっかけに動き出した「マンモス復活」という夢と生命科学の未来を描き、4人の監修者が皆さんをマンモスの物語を紡ぐ旅へご案内します。

●プロローグ:Tales of Mammoth
旅は企画展の展示構成を監修するいとうせいこうさんからのメッセージで始まります。なぜ人類はマンモスに惹かれるのか。世界の研究者たちがその「復活」を研究する中で、私たちが考えるべきこととは。来場者へ語りかけます。

●Tales of Mammoth 1:マンモス、太古の記憶
太古の時代、マンモスはどんな環境で、どのように生き、そしてなぜ絶滅してしまったのか。今から3万年前の地球に生きたマンモスやさまざまな動物たちを紹介しながら、長年にわたる研究から分かってきたマンモスの進化の過程や当時の地球環境について、野尻湖ナウマンゾウ博物館の近藤 洋一博士がナビゲートします。

●Tales of Mammoth 2:永久凍土で待つもの
マンモスをめぐる旅は現代へと移り、近畿大学の加藤 博己博士がロシア連邦サハ共和国の永久凍土で行われた発掘調査の現場を紹介します。本展最初の見どころである「ケナガマンモスの鼻」や「仔ウマ」など、世界初公開を含む数々の冷凍標本を間近で観察することができます。また、2018年8月にロシア北東連邦大学北方応用生態研究所(IAEN)と「マンモス展」チームにより実施された合同発掘調査の一部始終を、「マンモス展」チーフ・プロデューサーが日記形式で楽しく紹介します。

近年発掘された貴重な冷凍標本は、体組織が凍ったまま残っており、保存状態の良い細胞サンプルが採取されています。これらの研究は、現代の研究者たちに「マンモス復活」という大きな夢を抱かせることになります。

●Tales of Mammoth 3:その「生命」は蘇るのか
生命の行方をめぐる物語はいよいよ最終章へ。近畿大学の三谷 匡博士が、本展もう一つの見どころである「マンモス復活プロジェクト」を通じて、最先端生命科学の「今」と少し先の「未来」をナビゲートします。

急速に進歩を続ける生命科学の世界。ゲノムを解析・合成し、人工的に細胞をつくり出す「合成生物学」など、生命のさまざまな情報を解読して操作することが可能となりつつあります。1996年から近畿大学で始まった「マンモス復活プロジェクト」では、マンモスの正体を知る鍵となるマンモスの「細胞核」を採取する上で直面した困難や、今年3月にマンモスの細胞核が生命活動の兆候を見せたという発見など最新研究を紹介します。

このような研究の中で得られるいろいろな発見は、絶滅危惧種の保護やマンモスなどの絶滅種の復活の糸口につながるのみならず、医療・食糧・環境など、社会や暮らしのさまざまな分野で役立つことが期待されています。しかし、一方で絶滅種の復活については、倫理的な問題や生態系への影響など、私たちが考えなくてはならない多くの課題があります。日々進歩する科学技術に向き合って、私たちはどのような未来をつくるべきなのか、一人ひとりに問いかけます。

【企画展概要】
企画展「マンモス展」 -その『生命』は蘇るのか-
会期:2019年6月7日(金)~11月4日(月・休)
開館時間:10:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)
場所:日本科学未来館(東京都江東区青海2-3-6) 1階 企画展示ゾーン
休館日:火曜日(ただし、7/23、7/30、8/6、8/13、8/20、8/27、10/22は開館)

入場料:大人[19歳以上] 1,800円(1,600円)/中人[小学生~18歳] 1,400円(1,300円)/小人[4歳~小学生未満] 900円(800円)※( )内は前売り料金、8名以上の団体料金
主催:日本科学未来館、フジテレビジョン、読売新聞社
特別協賛:家庭教師のトライ
協力:ロシア連邦サハ共和国、サハ共和国科学アカデミー、ロシア北東連邦大学北方応用生態研究所、近畿大学生物理工学部、近畿大学先端技術総合研究所、野尻湖ナウマンゾウ博物館
後援:文部科学省、東京臨海高速鉄道、ゆりかもめ、BSフジ
監修:セミヨン・グレゴリエフ(サハ共和国 マンモスミュージアム館長)
展示構成監修:いとうせいこう(作家・クリエイター)
生命科学監修:松本 和也(近畿大学大学院部長/生物理工学部教授)
古生物学監修:近藤 洋一(野尻湖ナウマンゾウ博物館 館長)

詳しくは企画展「マンモス展」公式サイトをご確認ください。

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