断食明けの黄金ビール。

グラスになみなみ注がれた金色に輝く液体に、白い雲のごとく泡が覆い被さっている。食卓にはここ数日お目にかかれなかった、魚とか野菜とかが並んでいて、やはりまばゆく目に映る。ではっ、いただきま〜す。

ビールの味が濃い。すっごく強い味で、生まれて初めて呑んだときの味を思い出させる。そう、昨日なんとか〆切を乗り越え、久しぶりの晩酌なんざ楽しんだのである。作業の最後の方は目と頭が痛くて、文字チェックがままならなかったのほどの疲労だったが、なんとか最後までふんばった。いつもしんどいが、今回は生涯で5本の指に入るレベルだったよ。最後の作業を社内の制作チームに託し、先に失礼させてもらった。

汚い話だが久しぶりの風呂に入り、ビールをノドに流すと至福の時が始まったのだった。断食は結局48時間で、蕎麦をすすった。この後約9時間を開けてビールを呑むというのは、断食業界ではかなりよろしくないらしい。もっとじっくりと戻すそうだが、僕の強靭な体にはそんなこたぁ通用しない。ガンガン呑み、ガンガン食う。これまでの恨みつらみを晴らすかのように、呑む…、がペースがあがらないのである。呑まない日が続いているとあたり前の話だろうが酔いの回るのが早い。フラフラである。それでなくともフラフラなのに+アルコール効果でフラフラフラ。だが至福である。テレビがついているのだが、何をやっているかを追ってはいない。テレビがある食卓というのがいいのである。

ビール大瓶と焼酎を2合をやっとのことで呑んでジ・エンド。すごくたくさん呑んだ気がするが、普段と比べると全然少ない。だが酔っぱらい具合は焼酎5合分に匹敵するほどだね。そして柔らかいベッドに体を沈めた瞬間だろう、深い眠りに就いた。そして10時間のぶっ続け睡眠となった。おじいちゃんの僕の生活には、こんなロングスリープはまずないことだね。パッと目が覚めて、新聞にゆっくりと目を通す。ここまでの一連の流れは、世の中の男たちに普通に流れていく時間であるが、そこまでのクレイジーな仕事からの一時解放が、何物にも代え難い幸せに感じさせてくれる。激しく動けばそれなりの、動かなくてもそれなりの、幸せはあるものなのだねえ。いつか動かない幸せの日を迎えるまでは動こうと思っている。当たり前のことだが、その日をどう迎えるかも含めて、人生っておもしろいものだなと深く深く感じた次第だ。

さあ、安穏の時間はもう十分っす。また目一杯走るぞー。今日の『浅草秘密基地』は弾けますよーって、まだ今日もお酒弱いだろうなあ。

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