2代目ルパン三世・栗田貫一。実は「誰かに代わって欲しかった」

栗田貫一は昭和33年3月3日生まれの60歳。この3月に還暦を迎え、自身の芸能生活35周年記念とあわせたコンサート「~感謝~」も大盛況をおさめた、ものまねタレントであり声優・俳優でもある。

「昭和33年3月3日生まれで、平成3年3月3日に33回目の誕生日を迎えた」人ということで『トリビアの泉』にも出たというエピソードのあるクリカンこと栗田貫一。昭和40年男世代にも人気のものまねタレントだ。童顔ゆえ、「兄貴」というのもなんとなく違和感があるのだが、その声優としての代表作『ルパン三世』をイメージすると、キャラクターとしては兄貴感たっぷりではないだろうか。

初代・ルパン三世を演じた山田康男が1995年に急逝した際、その劇場版最新作の吹き替えを務めることとなったクリカン。以前から「山田康男のものまね」としてルパン三世をネタにしていたクリカンだが、ものまね四天王と言われた男にして、その重圧は相当なものだったと言われている。ご存じのとおり、山田とは亡くなる前から親交があって、クリカンのルパン三世のものまねは山田公認であったわけだが、「できることなら誰かに代わってほしい」というほどのプレッシャー続きだったようだ。

正直当初は、よく似てはいるが「なんか違う感」が確かにあった。それだけ山田の作り上げたルパン三世のイメージが強かったのだ。吹き替えというのは、どんな作品でも初代の声優のイメージが強く2代目クリカンも例にもれず、大変な苦労があったことは想像に難くない。実際、アフレコで何度もダメ出しをされると、台本が読むことができなくなるほど悩んだというから、「ものまねお笑いタレント」という明るいイメージの肩書きとは全く違う世界に「運命的に」足を踏み入れてしまったというわけなのだ。

ルパン三世のものまねであれだけウケたプロフェッショナルも、映画のアフレコとなると全く別のスキルが求められる…。そんな突然の「代役」から、もう23年だ。『ルパン三世』のテレビアニメシリーズが始まったのは1971年、ということは、来年で開始から48年。つまり来年には山田ルパン、クリカンルパンで半分半分の歳月ということになる。他のキャストも声優が入れ替わり、今となっては立派な先輩格のクリカン。ルパン三世50周年の時には初代を上回る年数を経ている2代目クリカンルパンだが、きっと何年経とうと彼のなかには山田ルパンあってのルパン三世なのだろうと思わずにいられない。それほどリスペクトできる山田「兄貴」を持った栗田「兄貴」が羨ましくはないだろうか。

「ものまね」から始まったルパンは、今やライフワークと言っても過言ではないほどの彼のキャラクターとなっている。山田ルパンを知らない若い世代にとっては、クリカンこそがルパン三世そのものなんだよなぁということにあらためて気づかされる昭和37年女の私。

今年3月には、「35周年還暦コンサート」を行ったクリカンだが、その開演前の会見では、「ものまね芸人はヒット曲のいちばんおいしいところだけを持っていって生活してる」とドロボー(!?)を公言(笑)。「こんなインチキな仕事はない」と言うパワフルな発言も! そんなエネルギッシュなところをみると、あと20年はルパンをやってくれそうな予感がいっぱいだ。

誰かの後を引き継いだ時、その前任者を超えられるような自分になりたいと思わせてくれる「グッジョブ!」のお手本のような兄貴。これからもパワフルに笑いを届けて欲しい!

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2件のコメント

  1. 最初は違和感しかなかったなぁ。
    結局、カリオストロ以降のタッチも好みでなくなったのでリアルタイムで観なくなりました。
    しかし、山田さんや納谷さんとの対話や、収録前日のエピソードを聞いたあとに観たら、なかなか興味深いものでした。

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