奇跡の仕事。

フォレスタというコーラスグループと、去年の秋からお仕事をさせてもらっている。同世代の方々には認知度は低いと思われる彼らだが、高齢者の熱狂的な支持を受けている。唱歌や昭和の名曲、ポップスからクラシックまでこなす男女混声のコーラスグループで、年間100本近くの公演を大ホールクラスで行い、どこもほぼ満員にする。先日も東北ツアーに出かけて秋田、盛岡、山形、郡山で5,000人以上を動員した。メジャーデビューしていないのにこの大活躍ぶりは、ちょっと不思議な現象ともとれる。

仕掛け人が2人いる。これが現在の、そして未来に向けての奇跡の源泉である。1人は自らをテレビ屋と呼び、これまで数多くのテレビ番組を作ってきた男だ。BSの音楽番組制作を請け負った彼が結成させたのがフォレスタなのだ。音大で声楽をみっちり学んだメンバーで固めて、『BS日本 こころの歌』という番組で歌っている。この番組が全国各地で集客する人気のベースとなる。コンサートでは構成と演出をして、見事としか言いようのない仕事術を見せつける。

グループは番組の出演に加え、年に数度のコンサートを行っていた。ここにもう1人の仕掛け人が登場となる。ベテランを中心にして多くのシンガーのコンサートを手がける男が組み、リスクを背負いこみ全国ツアーに打って出たのだ。4年前だそうだ。以来、ツアーは客を増やし続けて、今年のツアーでは前述の通りどこの会場もほぼ満席にしている。今年のツアーでは13~4万人の動員になりそうだ。

僕はといえば、今夜も7時から放送があるBS日テレの『BS日本 こころの歌』のビデオを渡されて仕事をしないかと誘われたところから始まった。正直まるでピンとこなくて、先方には「僕がやる必要性を感じない」と伝えた。が、ライブを観れば変わると言われ疑心暗鬼で出かけた。見事な構成と演出、そして彼らのクオリティにすっかり惚れ込んだ僕は、仕事をさせていただくことにして今後も積極的に絡んでいこうと思っている。

2人の仕掛け人から学ぶことが多く刺激的だ。それもさることながら、メンバーたちの心がじつに美しい。歌ってのは人柄が出る。テクニックで隠すこともできるからそれも音楽ってのはおもしろいが、テクと心がピタリとシンクロした歌が本物の歌であり音楽である。彼らはその境地へと、しかもグループで目指せるラインに乗っているのだ。これまた偉大なる奇跡である。今後を楽しみにしながら傍で仕事をさせていただく。

  

『昭和40年男』定期購読のご案内

最初のコメントをしてみませんか?

お気軽にコメントをどうぞ

メールアドレスは入力しても公開されることはありませんのでご安心下さい。