ピンクシャツを克服したおっさん。

若い頃は地味なシャツばかりを好んでいた。白と黒の無地とブルージーンズの組み合わせは高校時代にできあがり、今に至っても大好きだ。綿の大きめのを選ぶのも当時から何も変わっちゃいない。が、ここ近年は変化が生じた。

一部の色男をのぞいて、加齢ってやつは残酷に男を襲う。髪の毛は細く少なくなり、シワやシミは赤丸急上昇で増えていく。これらがまったく心配ないヤングだったから地味なシャツが似合った。キラキラしすぎている自分を包み隠すことでいいバランスを作っていたのだ。懐かしい黄金の日々と言っていいだろう。今は真逆で、加齢による枯れに勝つために身にまとうもので総合力を上げていく。自然と派手な柄シャツをレジへ運ぶようになってもう何年も経つ。だが、購入したもののさすがに着られないなと封印されてしまうシャツがたくさんある。1度も着ない毒々しい柄シャツだったり、チャレンジした真っ赤なシャツは広島に行った2回しか着ていない。

さてこのピンク。そもそもこいつは息子に10数年ぶりの誕生日プレゼントで買ったものだ。自分の若い頃を棚に上げて、地味なシャツばかり着ている息子にこんなの着せてやろうとの親心だった(涙)。若者ブランドの兄さんに言い訳するように「息子用ですから」と訴えて買った。が、いつまでたっても着ない。一度も袖を通さない。ギフトってのは役に立たないと気持ちを込めた分だけ落ち込むのは誰もが経験したことだろう。そして僕は彼に言った。「ハン、着ねえなら俺が着るよ」と。

我ながらピンクを強要したことを後悔しながらも突っ張らなければ男がすたる。息子への意地も手伝い、派手な柄シャツや赤シャツ以上に僕にとって無理があるこいつは登場する機会が多い。着ちまえばなんとかなるもので僕はピンクをレパートリーにできた。こんな風に加齢に立ち向かうのも悪くないんじゃないか、同世代年諸氏よ。

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2件のコメント

  1. ヤングについ反応しちゃいました(笑)
    昔、師匠が「ナウでいなせでいかしたヤング」と言ってたのを思い出しました。
    もう死語なのでしょうか

    • いい師匠をお持ちですね。もちろん私語ではありません。僕はずっと使い続けますよ。

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