おっさんのミートソース。

%e3%83%9f%e3%83%bc%e3%83%88%e3%82%bd%e3%83%bc%e3%82%b9毎年恒例で、大晦日はのんびりと煮込み料理を作る。穏やかな気分でじっくりと煮込んでいると、1年の疲れがすべてすっ飛んでいくようだ。ビーフシチューとミートソースで迷うのだが、ここ近年はミートソースが続いている。足かけ2年煮込んだこの一皿が、元旦の夜にそれまで主役のおせちを押しのけて今年も食卓に並んだ。

僕らのガキの頃と近代のガキんちょたちとでは、スパゲティとの付き合いがまったく異なる。俺たちの幼少にアルデンテなんて言葉はなかった。カルボナーラなんて響きを親しんだ者はホンのわずな上流社会の住民だろう。俺たち世代にとってスパゲティとはナポリタンとミートソースしかない。そしてそのまま今も大好物なのだ。

我が家にはなんでそんなでかいのがあるのかと言うほどのサイズの寸胴鍋がある。大量の煮込み料理を作るのが好きだから買い込んだモノで、そいつが年末年始の2日間に渡って大活躍する。ミートソース以外にも、前述した暮れに選択を迷うビーフシチューやカレーを煮るときにも大活躍してくれる。男の料理に欠かせない頼もしい相棒である。

今年は挽き肉2.5㎏にタマネギ大12個を中心にして香味野菜やきのこを入れ、味をまとめ込むトマトホールは13缶をぶち込んだ。仕込み当初はこのビックサイズの鍋でも飲み込めない量を弱火で約2/3以下にまでじっくりと煮詰めていく。するとうま味たっぷりのソースに仕上がり、調味料は塩オンリーで塩梅を見ながら完成させる。素朴ながら深い味わいは三ツ星レストラン並だ…、とは自画自賛すぎるな。当然ながら大量に残ったのは小分けにして冷凍庫に納まり、春頃まで楽しませてくれるのだ。昔ながらのミートソースがしばしおっさんを喜ばせてくれる。万歳!

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