【好評発売中！ 昭和40年男 2015年12月号】「愛はかげろう」の秘密。

さあ、ここまでポプコン特集に協力してくれたアーティストたちの記事を紹介してきましたが、今日は80年に『愛はかげろう』で優秀曲賞を受賞した雅夢の三浦和人さんです。

あのサビの高揚感というか、独特のせつなさは聴いたあともしばらく耳に残りますね。僕なんか、このポプコン特集をつくっている間中、ずっと頭のなかに流れていたといっても過言ではありません。そんな印象的な曲を生んだのは、三浦さんの大失恋でした。

個人差はあれど、若い時には誰しも大小の恋愛に入れ込んで（今は違うのでしょうか…）、その多くは儚く散っていくわけですが、そんな恋愛と挫折の体験が三浦さんを音楽の道へと進ませました。走ったり酒を呑んでも消えないつらさは、三浦さんに「自分が輝けるものはなんなのか」という問いを投げかけます。その結果、恥をかいても自分のやりたいことをとことんやってみようという答えを導き出すのです。

その夢は、それまでこっそり作っていた曲を喫茶店『雅夢』でバイトをしている知人に披露することからスタートしました。それがあれよあれよという間にポプコン出場へ、そして優秀曲賞へとつながっていったのです。それまでは野球の世界で生きてきた体育会系まっしぐらの青年の隠し持っていた才能を、花開かせたのがこの大失恋だったのですね。

取材には4人もの大所帯で行って、みんな興味津々に三浦さんの話に聞き入っていましたが、その全員に対し気を配りながら惜しげも無くこれまでのエピソードを語ってくれました。その真摯で裏表のない姿勢からは、どこか野球少年のようなまっすぐさ、ピュアさが感じ取れたような気がしますし、だからこそ、『愛はかげろう』のような曲が作れたのでしょう。僕が本誌の打ち上げで行ったカラオケでまっさきにこの曲を歌ったのは言うまでもありません。

そんな元雅夢・三浦さんのインタビューが楽しめる『昭和40年男』12月号は、現在全国の書店・コンビニで好評発売中です！