おじいちゃん化する昭和40年男!?

日テレの『笑点』、大晦日の『紅白歌合戦』、演歌全般、歌舞伎、そして大相撲。これらに共通するのは、僕が若い頃に毛嫌いしていた時期があり、今では夢中になっているという点だ。『笑点』は、見られる日曜を迎えると始まる直前までに入浴を済ませ、ビールを注ぎながらあのすばらしいテーマ曲を聴く。そして番組が始まれば、自分を大解放して笑う。そんな姿を見て女房は「おじいちゃん」と冷ややかに言う。

『紅白歌合戦』は、年々熱が上がっていく一方で、去年の『あまちゃん』ジャックなんか最高に幸せだった。家族がそろって湯豆腐を囲むのが大晦日の定番で、チャンネルは完全ロックだ。そしてその中でもサブちゃんやさゆりさんの演歌勢に震える。歌舞伎も40代になってから見始めて、テレビで放送していると好んで眺めては深く頷いている。

毛嫌いしていたこれらのコンテンツを、当時はどれもこれも年寄りの楽しみだと決め付け、捨て去っていた。そう、ガキにはわからない深い世界なのだ。食だってそう。昔はギタギタのラーメンがごちそうだったが、今は食えたもんじゃなく、スッキリと透き通ったあっさり醤油ラーメンが一番いい。そんな加齢による変化は、40代になって感じることが激増した。年齢を重ねることのすばらしさを噛み締めながら、月日を楽しんでいる。

そしてお相撲。肉のかたまりのぶつかり合いだと毛嫌いしていた自分は、今考えると大バカモノである。今やもっとも好きなスポーツに昇格したかもしれない。その激しさはもとより、その精神性の高さや、知れば知るほどスピードの中に秘められた技術に驚嘆するばかりである。信用が地に落ちた時期があったのは記憶に新しいが、僕の心は離れなかった。一部のバカモノのせいで、日本の文化を汚しやがってと憤慨はしたが。

お相撲そしてついに僕は、お相撲ライブ(!?)に行くことにした。入手したチケットは、好取組の多くが期待でき、もしかすると優勝決定となるかもしれない14日目のものだ。長時間の観戦には枡席よりもイス席の方がいいとの、タメ年の相撲通からのアドバイスを受けてA席8,000円の出費だ。うまい具合に正面の席が取れ、その日を楽しみに指折り数えながらウキウキしている。

とはいえ、仕事人にとって平日夕方の放送を見ることはほぼ不可能で、土日もイベント仕事で埋まっている。かつては夜の11時台スタートで『大相撲ダイジェスト』をやっていたが今はなく、NHKの『大相撲 幕内の全取組』を深夜2時過ぎまで待って見る。だが、これも毎晩つき合えるはずもなく、新聞やネットで結果を知り、朝の情報バラエティで放送してくれる一番に注目する。もう1つありがたいのは、今回同行する方はめでたく定年を迎えているので生放送を見られる環境にあることだ。翌日になると『昨日の一番』とのメールが届き、一番どころか注目すべきいくつかの取組について詳しく解説してくれるのだ。14日の観戦を控えた僕にとっては、今や大切なメルマガである。彼は相撲通だから、その解説から相撲に関する知識を得られてすこぶるよい。なんて日々を過ごしている。

チョッピリ卑しい気持ちが自分の中にある。14日目が盛り上がることを望む応援の仕方をしてしまうことだ。本来ならば東の力士の方が好きなんだが、すでに負けが込んでいる。一方の西はここまで一敗だからとついつい気持ちがいってしまうなんてことだ。負けの少ない力士が多ければ多いほど14日目に好取組が増えるからである。まだまだ本物のファンからはほど遠いかもしれないが、なんてったってこの歳になっての初体験だ。来週には、初の大相撲観戦記をここでお届けしたい。

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