春よいずこ?

写真 5ここ近年の東京は、中間季節のよさを満喫できないうちに夏や冬が到来する。ほんのちょっと前まで極寒の日々だったのに、昨日から本格的に暖かくなって桜が一気に咲き始めた。写真の木は、昨日の朝はまだ3つ4つやっと開いた状態だったのに、今朝仕事現場に向かうときにはこんなに開いていた。この勢いだと今頃は満開になっているんじゃないかとのスピード開花だ。少しずつ開いては肌寒い日が来て、三分咲き、五分咲きとじっくりと味わうのが僕らが感じ続けた春だった。

ニューヨークを舞台にした槇村さとるさんの大好きな作品に、季節が極端だとの描写があって強く記憶に残っている。近年は、まるでこの描写のような季節の移り変わりになってしまった気がする。幼少の頃に感じた豊かな四季は、梅からスタートして、沈丁花、桃、もくれん、桜と順々にじっくりと時間をかけて開いてゆく。そんな春はもう戻ってこないのだろうか。

今日の東京はまるで初夏の陽気で、微妙な変化を楽しむ心が寂しがっている。

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2件のコメント

  1. その槇村さとるさんの作品って、「ダンシング・ゼネレーション」と「NYバード」じゃないですか?!
    私もあのマンガが大好きで、全巻持っているんですよ^^♪

    • さすがっ!! その通りです。全巻持っているとはうらやましい。僕もあらためて手に入れようかな。

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