体罰とまずいラーメン 〜「浅草秘密基地」通信。

浅草秘密基地昨日は恒例の大好評『浅草秘密基地』だった。〆切直前のきりきり舞いのなかからなんとか駆けつけたものの、少々寂しい参加者数である。だが話題は途切れることなく充実の夜となったのだ。

昨日の話題でまず注目すべきは、まずいラーメンである。ここで昭和40年男たちに問いたい。あなたはまずいラーメンを許容できるか? 昨日参加した連中は「できる!!」のである。愛するまずさってヤツがあるとの話題になった。人間味というか、ぬくもりがどんぶりの中にあふれているまずさは、どこか昭和の哀愁と懐かしさを感じさせてくれるからだ。僕はある店の、醤油をお湯で薄めてごま油をたらしたような、だしの効き目をほとんど感じない足立区にある店の醤油ラーメンがなぜかたまに食べたくなると切り出した。するとなんと、前半を過ごした4人が4人ともその店を愛しているのだった。ある男はここの味噌ラーメンに目一杯酢をぶち込んで食すのが好きだといい、他の2人もそのまずさを知りながら何度ものれんをくぐってしまうというじゃないか。昭和40年男の1つの正体を見た気がした。我々はまずいラーメンを愛せる、フトコロの深〜い男なのだ。

その後、話はうまい蕎麦屋に展開したのは、神田の名店、薮蕎麦の火事を悔やんでのこと。これまた4人ともいつも行こうと思いつつ、1度も入ったことがなかったとのこと。いつでも行けると思っているとこんなことになってしまうのだ。店は復活を目指すとのことだが、以前の建物のままではきっとあるまい。先送りにせず、行くべき店は思い立ったときに行った方がいいと誓い合った。うむ。これは親孝行も同様であるぞ、タメ年諸君!!

そして1人が加わり、昨今騒ぎになっている体罰問題に話題がシフトした。というのも問題となっている大阪市立桜宮高校のバスケ部顧問が47歳と報じられているからだ。かなりの確率で昭和40年男である。タメ年ということはスポ根教育を受けていただろうことは共通しているはずだ。我々の小中学生の頃は体罰があたり前のように横行していたのは、5人とも完全なるコンセンサスとなった。部活では野球部ならケツバットで、正座なんかまだましな制裁だった。今考えるとうさぎ跳びや空気椅子だって、体罰とも取れなくない。部活はおろか、授業中だって鉄拳は飛んでくる。手が痛いからと道具を使ってどつく教師も多かったし、チョーク投げなんて技で失敗して女の子に泣かれる教師もいた。金八先生は加藤勝の頬を張り飛ばして「お前たちは俺の生徒だ」と叫んだのも、もう現代においては作れないシーンになってしまった。僕は小学校6年生のときに、目に涙を浮かべながらグーで殴った先生に今でも感謝している。軽い気持ちでしたことが、本当の悪さをしたのだと気付かせてくれたからだ。

月曜日からガバガバ呑んじゃうようなバカな連中だからか、教師からは殴られまくった連中である。昔だってすべての鉄拳に愛があったわけじゃないが、多く含まれていたなと頷いた我々だ。少なくとも僕らの時代は受け入れていた。すべてを白か黒かに区別しなければならない社会になって久しいから、体罰はこれ以降完全に黒となっていくことだろう。また少し、僕らの原風景と現代の壁が厚くなったのである。

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1件のコメント

  1. そもそも『体罰』などという言葉があったのでしょうか。。。
    あったのかも?
    『スクールウォーズ』も『飛び出せ!青春』も、成立しませんなぁ。。。

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