『セーラー服と機関銃』と千代の富士!?

千代の富士 昭和56年連載企画の『夢、あふれていた俺たちの時代』は、昭和56年を取り上げた。昭和40年男にとって印象深い年でないだろうか。思春期と呼ぶにふさわしい悩みや喜びが急激に増えた。それまであまり真剣に考えたことのなかったであろう人生についてや、女の子という存在が膨らんで妄想の毎日を過ごす。電車通学などで行動範囲がグーンと広がり、それまでの地元連中の寄り合いのようだった小中学校と比べると異文化交流の毎日に様変わりした。さらに、サブカル的なものやニューウェイブっぽいものが世の中を席巻してきたからもう大変だ。目が回るほどのエキサイティングな日々だった。

僕にとって、この時期と今の人生は直結している気がする。それまでの幼少期と少年期の2つを経て、この歳までずーっと青年期を突っ走っているような錯覚をおこす。十分おっさんのはずなのだが、心のどん欲さがあまり変わっていない気がするのだ。みなさんはどう? そんな感覚じゃないか?…と、ハイティーンへ入りたての微妙な年の特集のトビラが千代の富士だったりするところが『昭和40年男』のスゴいところだ。この高く上がった足に惚れ込んで、昭和56年を象徴するカットなのだと特集トビラに採用した。カッチョいい!?

この特集では毎回、当時発売された物や音楽を一挙に紹介する『博物館』と、なかでも注目の現象をピックアップして取材などをとおして詳しく紹介する『あの日を再検証』の2部構成にしている。物も音楽も、16歳の僕らを包み込んでくれたすばらしいラインナップとなっていて、あの日の甘酸っぱさを思い起こすことだろう。一方『あの日を再検証』のラインナップで注目したいのが、表紙にも起用した『なめ猫』である。撮影の苦労はもちろんのこと、企画の裏に深い愛情が存在していたことを今日まで知らなかった。そして、僕らを「カイ…カン!」で虜にした『セーラー服と機関銃』を、当時のカワイイ写真を織り交ぜながら紹介している。ヒットの裏にあった巧妙な仕掛けを、当時の宣伝プロデューサーが語ってくれていて、これは薬師丸ファンだけでなく現在の我々の仕事にも通用するヒントにあふれている。その手のひらの上にいた我々を思い出してまさに再検証していただきたい。

さらに『オレたちひょうきん族』『ポートピア’81』『ルビーの指環』を取り上げていて、どれも当時の証言者がその現場の空気を伝えてくれている。まさに『昭和40年男』が目指している、当時の熱を吸い込んで明日の元気へと繋がるページになったと自信アリだ。必見!!

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