RCサクセションの再結成。

現在発売中の週刊現代に『忌野清志郎のロック魂を語ろう』とタイトルされた4ページの記事を見つけて、思わず買っちまった僕だ。清志郎さんと大の親友だった三浦友和さんと、「OKチャボ」の仲井戸麗市さんの対談である。終盤ではなんと再結成について語られており、そのきっかけは三浦さんが清志郎さんに「もう一回、RCの武道館を見たいよね」と言ったところからだったという。なんとすばらしいじゃないの、さすが百恵さんの旦那だけある。コレに対して清志郎さんは、CHABOはやると思うがリンコがやらないだろうと答えたそうだ。ならばと三浦さんはリンコさんを口説き落とした。ますます、すばらしい!! だが、CHABOさんが拒んだと記事は続いている。僕はこんな事実があることを今日まで知らず、今年の1発目の特集でもそこにはふれていない。残念である。再結成以外にも内容盛りだくさんの対談で、ウチだったらインタビューに目一杯の時間をもらってカラー巻頭8ページくらいを使うだろうな。モノクロ4ページはもったいなさ過ぎる。


キヨシローの表紙


 独立創刊号から買い始めてくれてここに来てくれている方々は、この表紙は知らないかもしれない。前述した今年1発目の『昭和40年男』で、我々の平成24年をいい流れに導いてくれた一冊だ。中面にも全盛期のRCのカットを使ってメインコンテンツとしている。実を言うとこれは大勝負だった。というのも、昭和40年男でRCにハマったという人はそう多くないと思うからだ。同世代では一部のサブカル好きの支持を集めた、そういう意味では今号で取り上げたYMOと似た存在かもしれない。クラスでちょっとアンテナの高いヤツが夢中になっていた。サブカルってなんとも表現しずらいムーブメントだが、70年代後半からしばらくは時代を引っ張っていた。『スネークマンショー』とか雑誌『宝島』とか、なんだかワサワサしていた感じの中に僕らはいたのだ。そのなかにあって、もっともうるさかったのがRCだ。サブカルが全盛期へと走り出していた78年にデビューしたサザンは、表通りを歩いていてオモシロイ。多感でどん欲な時期に、様々な現象が僕らを取り囲んであらゆるセンスを植え付けていた。

話を戻そう。再結成を阻んだのがCHABOさんだったというのはちょっぴり複雑な気分だ。でもミュージシャンにしかわからない、ましてやあれだけビッグな存在だから、よっしゃーと踏み切れない要因がきっとあったのだ。清志郎さんの完全復活ライブは、CHABOさんだけでなく新井田耕造さんがドラムで参加し、G2の後をサポートした厚見玲衣さんがキーボードを弾いていたり、RCのナンバーを惜しげもなく演奏していたりでかなりうれしい内容だ。この完全復活ライブは僕のお気に入りで、ちょくちょく観ているのだが、この再結成の記事で事実を知り、完全復活と再結成と比べてしまった。僕としては再結成はあり得ないと思っていたから満足していたが、これからは観るテンションが若干下がってしまうかもしれない。でも、清志郎さんがその気になった事実を知ることができたという点では、大ファンにとってはうれしい事実だった。

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