発売日の夜はRCサクセションで酔う。

もう手に入れていただけたのだろうか? 最新号が昨日から書店に並び、皆さんとの勝負が始まった。これまで16回の発行を繰り返しているものの、いまだ初めて見ましたとの声がアチコチであがる。知名度抜群との評価をえるのにはまだまだ遠い道のりじゃのう。とはいえ、毎号その声があがった分だけ知名度が上がっことになるのだから、大変うれしい反響でもある。

発売直後はできるだけ多くの書店をのぞきたいところだが、昨日今日と次号の作戦会議が続いていてなかなか外に出られない状況となっいる。のぞいてなにをするかといえば、レジへと運んでくれた方に話しかける。お礼を述べる馬鹿野郎なのである。なかなか出会えることはないが、レジへ運んだ瞬間を目撃できたときのうれしさったらない。どんな確率なのか学者でないから皆目見当がつかんが、偶然が偶然を呼んだ奇跡の出会いである。今日も書店に出かけるから、レジに運ぶ際は怪しい男に気をつけていただきたい。と、そんな興奮を味わいながら発売直後を過ごす。そしてここのところ習慣となっているのが、発売日のRCサクセションだ。

RCサクセション BLUE手にしていない読者さんが多いだろう、今年1発目のvol.11では清志郎さんが表紙を飾った。その発売となった夜に、個人的にはRCサクセションで一番気に入っている『Blue』を聴いた。感謝の気持ちと僕自身が手がけた雑誌で清志郎さんの写真を表紙にもってこられたうれしさにカンパーイと、針を落としたのだった。以来、発売日の夜はRCが登場することが多く、夕べも遅くに焼酎を傾けながら、完全復活のDVDを観た。何度観ても感動でウルウルしてしまう瞬間が、途中から登場するチャボさんが『いい事ばかりありゃしない』のイントロを弾き始めるところ。そしてサビでのコーラスで清志郎さんと一緒のマイクで「眠るだけ〜」と歌うと、もうイッキにRCワールドに引きずり込まれる。それまでの演奏だってすばらしいのだが、チャボさんと清志郎さんはやはりセットものなのである。ミックとキースみたいに仲は悪くない、本当にベストコンビなのである。そして真骨頂は『チャンスは今夜』『ドカドカうるさいロックンロールバンド』あたりで、酔いが深いと絶対に涙があふれる。昨日は…、内緒だ。

このDVDはサービス精神旺盛で、収録時間がやたらと長い。そして、焼酎が合うからついつい呑みすぎてしまい翌日後悔するのだが、作品自体はすばらしいから気分はよろしい。そして、清志郎さんがいなくなってしまったことの喪失感を味わうことになるのが少しつらいところだが、でもやっぱり僕はRCサクセションに出会えたことを感謝する。ファンの方々にはちょっと自慢話のようだが、vol.11の取材でチャボさんのインタビュー現場に同行できたことと、清志郎さんで表紙を作ったことで、勝手ながら以前より親近感を持っていたりするのだ。雑誌を作っていてよかったなんて、関係のないところで幸福感を味わった。夕べもまさにそんな夜だったのだ。

そして今日の編集会議席上で、次号に清志郎さんを登場させたいと1度は主張したのだが、今年だけで2度も登場しているからと、自ら却下したのだった。ハハハ。

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