仲井戸 “CHABO” 麗市 vs キース・リチャーズ。

昨日からこのブログと本誌の連動企画、『3番勝負』について出題者である僕の私見を述べている。ぜひふるっての投票と、皆さんのコメントを寄せていただきたい。

ヴォーカリスの横でリズムを引っ掻き、バンドサウンドを変幻自在に操るギタリストって、これぞナンバー2!! カッチョよさの境地ですな。次元大介にギターを持たせたらそのまんまここにあげた2人のようなキャラになるんじゃないか。

チャボさんがいない清志郎さんだったらRCはまったく違うバンドだったはずで、それはストーンズもまったく同様で、ロックバンドってヤツにはこういった名コンビが多数存在して、僕らは楽しんできた。

ドラムがリズムを刻んでいる。バックにしたチャボさんが、僕らの興奮が最高潮に達したのを見切って『雨上がりの夜空に』のイントロを弾き始めるのに、何度痺れたことか。「OKチャボ」と清志郎さんがかけ声をかけるたびに、どれほどのスリルを味わってきたか。『ドカドカうるさいロックンロールバンドさ』のイントロを弾き始めた瞬間に、何度チビッタことか。清志郎さんが完全復活を果たした武道館ライブで、オープニングからしばらくチャボさん抜きでの演奏だったところに、シルエットで現れた男がコードをカッティングしている。それが『いい事ばかりはありゃしない』だと気づいたときは、DVDながら涙があふれた。と、もうチャボさんたら僕にとって最高のギタリストなのだ。RCの解散後も清志郎さんはずっと大好きだった。横でリズムを切ったギタリストたちはすばらしい方々ばかりだったが、やっぱり清志郎さんの横にはチャボさんが似合う。日本のロックシーンでこれほど絵になり、そしてロックンロールの楽しさを教えてくれたゴールデンコンビを僕は他に知らない。

チャボさんのギターの魅力は歌をしっかりと支えて、チャボさん色を加えていくことに尽きる。出しゃばらないけど存在感が強い。とくに変わった事をしているわけじゃないのに、すごく“効く”フレーズを出してくる。透明感がありながら泥臭さもある。語り尽くせないから、今夜はみんな聴いてくれ。

キースの亜流みたいに言う輩がいるが、なんにもわかっちゃいないねと一蹴する僕だ。まったく異なるニオイがあるじゃないかってね。もちろんキースのスタイルに影響は受けている。でもそんなんあたり前だっての。ロックンロールをやっているギタリストだったら受けていないヤツなんかいないもの。

チャボさんのルーツとなった音楽は、ものすごく多くのジャンルが入っている。ギターに対してものすごく真面目な方で、かつインテリジェントギタリストであり、緻密で繊細なプレイにいつもうなってしまう。でもまとめ込んでいるもっとも強いフィルターが黒っぽい感じとロックンロールスピリッツだから、生粋のロック野郎に見えてくるのだ。センスとの言葉で片付けるのがもっともカンタンだろう。それと、日本人の感性がにじみ出ていることもチャボさんの魅力の大きな要素である。演歌でよく使うようなフレーズをさりげなく入れるのは、わかりやすい例だがもっと深い部分も含めて、黒っぽいものを消化した日本人のギタリストの第一人者であることに、僕はぞっこんなのだ。

ありゃりゃ、ずいぶんと語ってしまったから、明日はキースについて語ろう。投票はその後にしてくれいっ。

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