新宿ゴールデン街の主登場 〜大編集後記。

 
発売 (vol.74) から1週間以上が過ぎたってのに、しつこい巳年だからまだまだ続けて大編集後記といかせていただく。今日ご紹介する記事で、特集はハイライトを迎える。

 

最終章は「ナイトタウンカルチャー」として、昨日つぶやいたとおりスーパーDJのインタビューを見開き×4人でリズムよく進ませ、続いてシブがき隊のメンバーとして活躍したタメ年男の布川敏和さんが登場だ。「芸能人夜遊び事情㊙︎大報告!」を、やはり見開きで展開する。19歳でマハラジャに入り浸っていたのか。さすが芸能人だぜと東京ダウンタウン、荒川区育ちのとはほど遠いなと読ませてもらった。㊙︎としてあるだけあって楽しいページである。

 

そしてそして、今日のビジュアルとなっている新宿ゴールデン街に見る昭和を、外波山文明さんがたっぷりと語ってくれた。会心の4ページである。外波山さんは俳優として、そして演出家として活躍する一方で、1979年よりゴールデン街でバーを経営し、新宿ゴールデン街商店街振興組合の理事長を務めている街のドンである。ゴールデン街とは反骨精神の集合地なのだ。それをリアルに感じてきた外波山さんの体験談はすげー迫力である。この見開きページの次にメインで使われている写真は、昭和の猥雑さをしっかりと切り取った見事なものだ。これ1枚で定価の780円の価値がある。持っている方は今深くうなずいていることだろう。立ち読みでもよろしい、この写真にはぜひ触れていただきたたい。

 

外波山さんの現在の風貌も掲載されていて、男が目指すべき男の姿がある。こうありたいものだと惚れ惚れするはずだ。さらにさらに原田芳雄さんと酒を酌み交わしている、かつての写真もすこぶるよい。昭和のアウトローなエネルギーを感じさせてくれて、社会に飼い慣らされてしまった俺たちを覚醒してくれるはずだ。

 

そう、特集扉にゴールデン街の写真を使い僕は叫んだ。俺たち世代にとって昭和の長い夜は虫のごとくうごめき、刺激を受けながら自分の中の男を練り上げた。だが今や、刺激を遠ざけてしまう自分に成り下がっていないだろうかと。あの日を思い出して男を取り戻してほしいと。これらは、ゴールデン街のボスの4ページによって絞り出した言葉の数々である。つまり、提起とアンサーの関係なのだ。そこんとこを噛み締めていただければ幸いである。ぜひっ。

 

 

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