編集部にはお宝がいっぱい。

そりゃあね、『昭和40年男』の編集部なのだから当然と言えば当然なのだが、編集部には思わず仕事の手を止めてしまう宝物がザックザクある。今日の手を止めてしまった悪者が、『ミュージック・ライフ』の1980年1月号だ。鮮やかに記憶が蘇った表紙で、もちろん買っていた。初めて購入したのがこの号のちょうど1年前で、荒川区の三ノ輪にあった比較的大きめな書店で見つけた。この本の存在を知っていたわけでなく、書店に行けば何かしら洋楽の情報がつかめるのではないかと出かけたのだ。馬鹿な頭で考えた、これはいいアイデアだ。暮れの寒い日だったことと、この本と出会えた興奮は今も記憶に鮮明だ。

 

洋楽誌がささった棚を見つけると「おーっ、あるぞあるぞ」とドキドキしながら手に取った。それまで音でしか知らなかったロックスターたちに会えたのだ。えーっ、こんなにかっこよかったんだと惚れ直したり、ちょっぴりがっかりしたり。いろんな本を手にして断然気に入ったのが、『ミュージック・ライフ』で、表紙はロジャーを抜いたクイーンの3人だった。以来、3年間に渡って毎月欠かさず購入していたが、その座はやがて『ギターマガジン』に譲られた。このワンツー愛読書によって、僕は『昭和40年男』を作るに至ったのである。バイク雑誌を含んだ僕の本作りに共通する “詰め込み好き” は、このワンツーマガジンによって中坊にして育まれていたのである。

 

ご覧のとおり、お宝の表紙はご存知チープ・トリックでなんとも日本びいきなカットである。真冬だってのに「80年型台風接近 ポリス」が、いい味出しているじゃないか。そしてページをペラペラとめくっていくと、うーむ、本当によく詰め込んでいる。当時の印刷はカラーページとモノクロページのコスト差がものすげー大きかったから総じて白黒が多く、このロックスターはカラーで見たいなあとちょくちょく編集長を呪った (笑) 。いやいや、本当に尊敬していますし感謝しかありませぬ、東郷かおる子さまっ。

 

そして当時ものすごく燃えて見たのは、1月号から3月号まで連載される人気投票だ。グループ部門からヴォーカリスト、ギタリストなどの個人部門で展開されていて、国内部門もしっかりとある。が、さすがに洋楽雑誌で投票数は1/3以下である。このランキングに僕は本気で一喜一憂した。そしてもちろん、添付されている専用ハガキ (組織票防止のひと手間ですな) で投票もした。中間発表として1・2月号で盛り上がり、3月号でこの年の人気ランキングが決まるのだ。最も注目していたのが洋楽グループ部門で、この号での発表は1位からチープ・トリック、クイーン、レッド・ツェッペリン、キッス、ジャパン、ヴァン・ヘイレン、ザ・カーズ、イーグルス、フォリナー、ナックと続く。ウンウン、全部よく聴いたしアルバムも持っているよ。ランキングは50位までが掲載されていて、すべてのグループの音が楽勝で口ずさめる。本当に高い集中力で洋楽に取り組んでいたのだなと、感心する以上に呆れるばかりだ。さっ、お仕事お仕事!!
 

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