激辛スナックの原点「カラムーチョ」の秘密!? ―『昭和50年男』本誌記事を特別公開!

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■カラムーチョ開発陣の味への探求は終わらない

「カラムーチョ」が発売されてから今年で38年となるが、実はこれまでに味の改良が何度も行われてきたという。「もちろん、大きな変更は加えていないのですが、これまでに辛さと旨さの調整を重ねてきました。辛さの基準は “度合い“ だけではありません。どのスパイスを効かせるかによって “種類” が変わります。旨味の素となる肉と野菜のエキスについても、研究を重ねてバージョンアップを繰り返してきました。時代によって、求められる辛さと旨さの黄金比は変わると私たちは考えているのです。直近では2020年の11月に “辛旨アップ” を旗印にして、細かく味を調整しています。同時に、パッケージデザインもリニューアルしました。昭和感が残る楽しげな雰囲気から、現代の辛いもの好きに向けたかっこいいアイテムを印象づけるデザインに変わっています」(加藤氏)
 

▲現在発売中の「カラムーチョ」のパッケージデザイン

▲2018年、上野の東京都美術館で『ムンク展』が開催された際には特殊パッケージの「ムーチョの叫び」をミュージアムショップで販売。話題を集めた

 
たとえば、日本において500年の歴史を誇る老舗の和菓子屋も時代に合わせて味を変えることを社是にしているという。ロングセラーとなり、人々に永く愛され続けるものには、実は地道な改良の歴史があるのだ。

そうした新しい味への探求心が、非常にわかりやすい形で示されることもある。2021年の2月には「甘辛カラムーチョ ヤンニョムだれチキン」を発売している。甘味と辛味がやみつきになる新定番として提案された今作は、Z世代を中心に新たなファン層を開拓した。
 

▲従来のカラムーチョは “辛旨” がコンセプトだったのに対し、“甘辛” をキーワードにムーチョシリーズの裾野を広げたのが「甘辛カラムーチョ ヤンニョムだれチキン」だ

 
柔軟な発想で味に変革を加えたエピソードは、他にもある。
 
「インドやメキシコなど、辛い食べ物の本場でカラムーチョを食べてもらうというテレビの企画を観た際、現地の人たちはサルサソースや辛味のスパイスを足して食べていました。そこから考えついたのが、“追いスパイス付き” のカラムーチョです。小袋に入った追いスパイスをカラムーチョとセットで販売しました」(小林氏)

▲2021年には「世界ムーチョ」企画も発動。小袋に入った “追いスパイス” をカラムーチョとセットにして湖池屋オンラインショップおよび埼玉・久喜にある湖池屋アンテナショップ「別邸湖池屋」で限定販売している (売切次第終了)
 
■発売から38年目を迎える今、売上が伸びている

現在、カラムーチョのブランドテーマは、従来の “楽しさ” から一段引き上げられて “エキサイティング” に切り替わっているという。

「カラムーチョは、現代の人々をエキサイトさせる存在でありたいと考えています。昨今のコロナ禍もあって疲れやストレスが溜まりやすくなっている現在、誰もが発散したいという気持ちを抱えていると思います。カラムーチョを食べるひと時が、お役に立てれば。辛さによる刺激は、ストレス発散につながると思います」(小林氏) 

「辛い先にある、お客様の気持ちとはどういうものか。そこが大事だと湖池屋は考えています。カラムーチョを食べることで、また明日に向けて少しでもエキサイティングな気持ちを取り戻していただけるとしたら、これほどうれしいことはありません」(加藤氏)

今、カラムーチョは私たちの気持ちに寄り添おうとしている。一昨年の11月、コロナ禍で行われた味とパッケージのリニューアルには、そうした意図もあった。

「コロナによる自粛期間中には辛いものを食べる人が増えたというデータもあります。今、辛い食品の消費量は目に見えて伸びているのです」(加藤氏) 

カラムーチョもコロナ前と比較して快進撃と言っていいレベルで売上が伸びている。
 
 
(次ページへ続く → ■アレンジレシピへの注目も集まる [3/3] )

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