そんなに俺が悪いのか。

ちょうど1週間前の日曜日、このつぶやきでも散々騒いできた僕が会長を務める「ラブ・ジ・アース」活動を象徴する、海岸清掃イベントを開催した。650人もの来場者を迎えて海岸は信じられないほどキレイにできた。ご参加いただいた方々に感謝感激雨あられだ。で、今日のメインビジュアルはその帰り道のSA地面で見つけたこのイラストである。あーあ、バイクって悪者の象徴なんだなあ。このイメージはなんとかならないかなあ。ましてや、海岸清掃で気持ちよくバイク乗りたちと過ごした直後のことだったからなおさら、♪わかってくれとは言わないが♪な気分でしばし時間が止まってしまった。

 

こんな例えがある。バットで人を殴っても、報道はバットのせいにはせず人が残虐だとする。だが、バイクによる死亡事故が起こると、さもバイクが悪いというような口調になることが極めて多い。

 

2002年に「ラブ・ジ・アース」の理念を宣言、活動をスタートさせて、翌年秋に海岸清掃イベントを計画した。が、他のバイクイベントと違ってこのイベントは自治体の協力が不可欠となる。拾ったゴミを収集、処理してもらわなければならないからで、その協力体制を作らねば開催はできない。ここで大きな障壁にぶち当たった我々だった。「はーっ? バイクに乗る輩がなんで海岸清掃?」的な対応の自治体担当者ばかりだったのだ。この時点より数年前から、僕は数々のバイクイベントを立ち上げて次々と成功させていた。だが、これらイベントで使う会場は自治体との共催ではなく、例えば夏のスキー場や冬の海水浴場のような、閑散期の空きスペースへの人の誘致を理由に安価や無料で借りて、いわばウィンウィンの関係で作り上げてきた。が、自治体となると話は大きく異なり、前述したとおりバイクの悪いイメージが大きな障壁となったのである。

 

海岸清掃イベント「ラブ・ジ・アース ミーティング」の担当者は、あたってもあたってもバイクを蔑んだような対応にすっかり疲弊していた。地球という意味で海岸にこだわり、1,000台近いバイクの駐車スペースが確保できる場所を有する自治体にどれだけアタックしただろう。そこに救世主が現れる。NHKのドキュメント風に言わせれば「その男、立ち上がった。そして言った。やりましょう」である。静岡県相良町 (開催翌々年に合併で牧之原市となった) の役所の窓口の浅井氏が「おもしろいじゃないですか、やりましょう」と快諾してくれたのだ。ほぼほぼ暗礁に乗り上げた僕の壮大なプランは、彼によって実現できることになった。そして一度前例を作ると、自治体の賛同は格段に得やすくなる。そのレポート記事を見せれば善良なる集いであることがわかり、さらに浅井氏が呼び込んでくれた地元新聞社の記事は交渉の切り札になり、以来年に2回の海岸清掃を続けるに至っている。去年と今年は憎っくきコロナのせいで1回だが。

 

活動開始から来年は20年周年を迎える。これだけの月日を経ても、バイク乗りの印象はさほど変わっていないのだなと不意に思わされてしまったSA地面のイラストである。わかってくれとは言わないが、ハートはギザギサだぜ。でもね、先週の日曜日に集った方々の瞳はものすごくキレイだったし、ハートは温かかった。だからね、ヤクルト監督の言葉を借りればバイク乗りは「絶対大丈夫!!」である。ハッハーだ。てやんでーい!!

 

 

 

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