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イチロー選手とトヨタのチャレンジに涙。

2015 年 10 月 29 日 プロデューサー コメント

昨日は金曜日から一般公開される『東京モーターショー』のプレスデイだった。報道関係者に各ブースの見所や取り組みの姿勢などを説明して、少しでも多くのお客さんに来ていただく。注目を集めるイベントだから露出が多く、来場に繋がらずともメッセージを世論に投げられるというのも出展者サイドにとって大きな目的だろう。各ブースとも多くの説明員と、来場促進となるカワイイ女の子たちが我々を待ち受けているのだ。

プレスデイではプレスカンファレンスという、各ブースからのメッセージタイムがある。ほとんどに15分ずつが割り当てられ、トップやトップクラスの方が、この日まで長い時間をかけて詰めた原稿を練習に練習を重ねて披露する。ワールドプレミアムと呼ぶ世界初お披露目があったり、熱を込めたビデオを併用したりと、さすが2年に一度の国際ショーだなと唸るプレゼンテーションが楽しい。1つ終れば次へとプレスたちの大移動となり、注目を集めている企業ほどその数が多いのは言うまでもない。

すべてが見られたわけでなかったが、僕が見た中では昨日の大賞はぶっちぎりでトヨタだった。WHAT WOWS YOU? あなたの心を動かすものはなんですか? そんな問いかけから始まる大筋はこんな感じだ。

人の移動が100年前に馬からクルマへと移ったことから、豊田社長の語りが始まる。そして80年前にトヨタが設立された。欧米から立ち後れ、資金も潤沢にあるわけでないトヨタにあったのは、国産車をつくることで日本を豊かにしたい。自分たちの手でお客さんにWOWを届けたいという情熱だったのではないかと。そして今に至ってトヨタは世界中のお客さんがいる。その方々にWOWを送り社会を楽しくしていくことが使命なんだと、ここまでが第一段落かな。

ブースには、いいクルマを作りたいという夢をカタチにしたものを展示した。これらは非常識を常識にすることで実現してきた。生きていく中で「できない」「無理だ」と諦める理由はいくらでもある。でも、ゼロ打数ゼロ安打では世の中は変わらない。ヒットが打てるかどうかはわからないが、それでもバッターボックスに立たなければWOWはおこせないのだと。「それを私たちに教えてくれた人がいます」と続けて、どうやらゲストが登場する。誰だろう? まったく想像できずにワクワクして待つわずかな時間、その“間”が完璧だった。登場したのはあのイチロー選手だ。

イチロー「イチローです。野球やってます」で笑いを誘って始まった。豊田社長とは何度か会っていて共感を得ている。なぜなら。
「僕は毎年バッティングフォームを変えています。首位打者を獲っても、誰よりもヒットを打ったとしても。今よりも前に進むためには常に新しいチャレンジが必要だと信じてます」

フォームを毎年見直すとは知らなかった。そしてそのせいで前の年より悪くなることもあり、その方が多いかもしれない。だが、成長するというのは真っすぐにそこに向かうことではなく、前進と後退を繰り返して少しだけ前に進むことだ。つまり、後退も成長に向けた大切なステップなんじゃないかと来た。やばい、涙腺が緩んできた。そしてプリウスにふれ、首位打者のプリウスさえ大胆にフォームを変えたと感じたそうだ。互いの生きる世界は違うが似ていると。グローバルに生きていくということは本当に厳しくて、新しいことにチャレンジしなければ生き抜くことはできない。そんな想いでイチロー選手はバッターボックスに立ち続けていると続けた。

 

 

クルマが本当に大好きだとして「トヨタだけでなく多くの自動車メーカーが思い切ったチャレンジをして、クルマがもっともっと楽しくなることを心をから祈っています」と、あーあ、涙こぼれちゃったよ。「信じられない緊張感の中、ご清聴ありがとうございます」と、笑いをしっかりと誘って締めたのだった。

イチロー&豊田短い2人の対話に続いて、豊田社長が落としにかかった。2020年に東京オリンピック、パラリンピックが開催される。日本全体がバッターボックスに入るのだと。アスリート、大会を支える組織、企業、国民1人ひとりが世界中にWOWを届るんだという想いを共有して、それぞれのバッターボックスに入ることが大切だとした。そして、トヨタはもっといいクルマを作る。もっとたのしいモビリティ社会をつくっていく。これからもバッターボックスに立ち続けると宣言した。そして最後のひと言がこれぞトヨタだと涙の量が倍加した。

「みなさん、私たちと一緒にやりましょうよ」
素晴らしい瞬間に立ち会えたことを感謝するとともに、拙いながらみなさんと共有したく長い文章になってしまった。

 

 

  

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