今年の漢字、ワタクシの場合。

ひと足早いですが、発表させていただきましょう。今年の漢字は『忘』と決定した。いやはや、今年はなんとたくさんの忘れ物をしただろう。結果的に出てこなかったものも多数あるが、7割方は戻ってきたと思う。情けない話、大小含めてどれほどの忘れ物をしたか、もうすべてを思い出せないほどだ。

原因を考察してみた。まず前提として、うっかり八兵衛な僕であることは否めなく、かねてより忘れ物は多かった。だが今年は急激な円高も驚くほどのカーブで増えた。その原因は、決して脳の老化ではなく持ち物の激増である。間違いないと力強く断言する。今年からノートパソコンを毎日ほぼ必ず持ち歩くようになった。コンデジも必要に迫られ、カバンの中でレギュラーとしての存在感を放っている。さらに携帯2台に対して、これらの充電用ケーブル類や接続ケーブル類。こうしたデジタル機器に対して、アナログツールも充実の布陣で、システム手帳と瞬間的に対応したい手のひらサイズのメモ帳に、この2冊とは別に様々なデータや役立つ情報、教訓なんかを書くためのA4の大学ノート。メガネとコンタクト。弾き語り用の歌詞カードが入ったファイル。汗っかきだから手ぬぐい。読みかけの小説と教則本、雑誌がなにか必ず1冊と、これだけがカバンの中に押し込んでいるのだから忘れるのも仕方ない…、って言い訳かな。

もっとも多い忘れ物ポイントはホテルで、たいがい夜遅くまでパソコンと手帳を開いてゴチャゴチャやっている。さらに深夜テレビのお楽しみである、NHKのアーカイブもののいい話をA4ノートに書き込んだりして過ごす。そのまま片さずに天使の眠りに入り、朝のバタバタの中でなにかを忘れるというパターンだ。今年の夏に手帳を忘れた時はホントに難儀した。手元に戻ってくるまでの数日は生きた心地がしなかったほどだ。わかっている。朝5分の余裕を持って指差し確認すればいいのだ。そしてもっと根本的なことは、デジタルとアナログが点在する仕事ツール類をまとめ込めばいい。スマートな男はパソコンどころか、iPadオンリーで済ませているじゃないか。

と、今年を振り返ってそんな反省をするのに十分な、最後の最後に大きな忘れものをした。東海道の旅から帰ってきて、カメラマン武田のクルマに携帯を忘れた。1日携帯がないことの苦労はさることながら、送ってもらう手間をヤツに強要したことになる。さらに翌日は、817回に渡って毎日続けてきたブログの更新を忘れた。年の瀬に2つもの大きな忘れものをしたなと猛反省しながら、新しい年に向けて対策を講じていたところだった。そして昨日、5年以上使っている大切なボールペンをスタジオに忘れた。すぐに気付いて問い合わせたところ、残念ながら見あたらないとのことだった、ヤレヤレ。

さて、もう数日後の発表となる今年の漢字はなにが選ばれるのでだろうか? 公募から一番多かったものということだから、世相だけで考えるとネガティブな漢字になるだろう。でもできれば、『絆』とか『愛』や『美』といった、震災復興へと向かっていった、またこれから踏ん張っていく日本人の心を象徴するような字になるといいと思うのだが、ちょっと無理かな。そしてこの部分においては僕の漢字『忘』を当てはめずに、しっかりと記憶に留めていきたい。

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