11年前の自分。

♪はっぴばあすでい、つうゆう♪
今日は自分のよりもずっとずっとうれしい誕生日だ。11年前の今日のこと、その後の出版界の歴史を変える(!?)1冊の雑誌が誕生した。世は出版不況と呼ばれ、紙はオワコンと虐げられ、10年後には書店のほとんどがなくなるなんてしたり顔で言うヤツが横行していた暗黒の時代だ。まっ、今も同じようなことを言われ続けている我が出版界で、残念なことにそのまま斜陽が続いているが、もっとひどく刺激的な下降線を宣布していたヤツらはここに来て謝りやがれっ(笑)。

 

創刊した年は麻生首相が衆議院を解散させ、民主党が政権を獲った年だ。前年のリーマンショックで景気が沈み込んでいた年でもあり、今年と一緒で国はジャブジャブと資金を捻出して、それをハゲタカが食いまくっていたっけ。マイケル・ジャクソンが亡くなったなんて悲しい話もあった。10年ひと昔とはよく言ったもので11年大昔である。

 

去年は10周年を大騒ぎして盛り上げ、さらにノリノリで兄弟誌の『昭和50年男』を創刊した。おかげさまで『昭和40年男』の時より市民権を得るのが早い。兄貴がいるってのは有利なのだ。弟には弟の言い分もあるだろうが、兄貴ってのはつらいものなのだ。新しい種類の悪さをした時に、親の免疫がないから叱りつけ方が半端ない。初めて酒をかっくらって見つかっても、延々と説教が続いた僕に対して、弟のときはほとんどおとがめなしだった。『昭和40年男』もそうで、創刊時の世間様からの風あたりはそれはそれは激しかった。今も若干ながら聞くことはあるが、当時はほとんどが『昭和40年“代”男』と呼び年齢限定を認知してもらえなかったが、『昭和50年男』をそう呼ぶものはほとんどいない。

 

両誌ともにスタートは臨時増刊というテクニックを使った。いきなりブランドを引っさげて創刊させるのは、出版業界の摩訶不思議なところだがかなりハードルが高く、うちのような小さな出版社には不可能である。○○○11月号増刊○○○という風にお試し期間が設けられ、その数字によって問屋が認めると晴れてダブルネームから脱して独立創刊となるわけだ。『昭和40年男』は創刊からちょうどぴったり3年の月日を費やしたが、『昭和50年男』はたったの半年、6ヶ月目の快挙だった。ねっ、すごいでしょ。ちょっとPRすると『昭和50年男』の最新号は我々世代にとっても読み応えある記事が多いから、ぜひ手にとっていただきたい。

 

今日は朝から電話やらメール、SNSでお祝い騒ぎになっている…、ウソです、ほとんどありましぇーん。いい、これでいいのだ。今宵1人で祝うのさ。ってね、締め切り作業中なんでそんな時間ありましぇーん。

 

ではめでたき日のつぶやきの最後に、創刊からしばらく続けていた雑誌の冒頭企画『昭和40年男とは? 今この本を手にしているあなたへ』を全文掲載するのでお時間があったらおつきあいくだされ。青い、極めて青い文章だが今も変わらぬ魂はある。今も表紙に君臨しているテーマコピーの“明日への元気と夢を満載”の思いも堂々と語っているじゃないか。11年前の自分よ、お前なかなかがんばっているぞ。

 

 このベタベタなタイトルの本を手に取ってみて、今この文章を読み始めたあなたは43~44歳のやはりタイトルそのまんまの方々か、その前後の年代でしょうね。
初めまして、こんにちは。
 あっ、立ち読みも歓迎(書店さん次第だが)ですから、ちょっとお付き合いください。せっかく新しいことの始まりなんで、ご挨拶をのべます。
 約2年前にポッと浮かんだアイデアは“○○歳からの”とか“○○代の”じゃなく“○○歳のための”雑誌をつくりたいというものだった。そしてどうせやるなら、自分の年齢でやってみたい。よくそんな馬鹿げたテーマと、各方面の方々に大きな笑いを提供した。実際につくり出しても繰り返されたのは
「昭和40年代の本ですか? おもしろいですねぇ」
「いえ、40年生まれなんですよ」
「…???…」というやりとりだった。
 誰がなんと言おうと、年齢限定本の制作を強引にスタートさせた。基本的な取材対象者は昭和40年生まれと、同学年=タメ年ということで翌年の3月生まれまでとした。(同年齢にこだわって作ったものの、こうして出来上がってみると前後3歳くらいは許容範囲だなと。茶を濁すわけではないが、40~47歳くらいまでは十分に楽しんでもらえるかな? ブツブツブツ)
 創刊に際して、同年齢のヒアリングで実感した。これまでの人生の中で、もっとも厳しい局面をむかえているという声が圧倒的に多かった。仕事においては、どの世代よりも過酷で重い責任を背負い奮闘している。加えて未体験ゾーンに突入した不況下で、日々不安にさらされていたり、失業中という方も少なくない。
 それは家庭にも響き、伸びない収入に占める教育費と住宅ローン、入退院を繰り返す親といったお金の問題は大きくのしかかる。
 子供の引きこもりや夫婦間の不仲といった、心の問題もずいぶんと聞かされた。仕事と家庭の問題は、双方が密接に絡み合って悪い方向へと進み、さらに問題を大きくしていくことが少なくない。
 が、しかし。
 そういった複合的な重い問題を抱えながら、なんともタフな昭和40年男が多いことも実感させられた。「なんとかなるさ」と笑って見せる、少々ネジの外れた男たちのなんと逞しいことか。
「沈まぬ太陽はないが、昇らぬ太陽もない」そう、“元気”と“夢”が俺たち世代のエネルギーだから。
『昭和40年男』は、同世代同士が心から励まし合えるそんな本を目指し、元気なヤツらのコミュニティの形成に役立てたらとも思っている。
 定期創刊を目指してがんばるので、熱い応援をよろしくおねがいします。

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