箱根駅伝の旅、続編決定。

沖縄の朝である。今日はこれから山本昌さんの取材に向かい、昨日も
書いたとおりどれほどの時間をもらえるかわからないが、帰りの予約を
したのは羽田行き最終便である。たぶん家に戻るのは25時近くで、
速攻で明日からの旅の準備をして5時には出かけるという、またまた
すさまじい強行軍なのだ。というのも、前号の特集“呑んべえ万歳”で
最高の一杯を求めて徒歩の旅を敢行した。調子に乗った金ちゃんと僕は
この徒歩の旅がえらく気に入って「江戸の男たちに負けじと京都まで行こう」
となったのである。

…いや、嘘をついてはいかん。ネタをばらしてしまうと、元はと言えば
“江戸〜京都。弥次喜多風現代の旅”という企画で立ち上がったのだが、
その1回目としてシンボリックな目標地点が欲しいとなった。箱根駅伝が
大好きな2人にとって、また東京人の2人にとって“箱根”のふた文字は
ビビッとくるのである。前号は12月11日発売号であるから、箱根駅伝にも
近く、時事ネタにもなる。そしてそして、昭和40年男は箱根駅伝が好きな
はずだ(笑)。というわけであのような見苦しいページとなったのであるが、
今号からは京都を目指して毎号3日ずつ歩くという設定にした、というわけだ。

タメ年男たちへの旅の提案である。とびっきりの旅がしたい。現代人のそれを
心の底から満たすのは2つしかない。1つは、宇宙から地球を見て
「地球か、なにもかも懐かしい」などと言っちゃう旅で、もう1つはなんてったって
時間を贅沢に使う徒歩の旅である。宇宙旅行を生きているうちに体験できる
昭和40年男は相当限られるだろうが、徒歩の旅であれば思い立てば始まるのだ。
しかも、江戸と京都を結び東海道をメインに歩くという行為は、古の男たちの心と
シンクロできる行為でもある。だがされど、なにかと忙しい昭和40年男がこれを
実行するのは至難の業だ。そこで我々からの提案が、3日くらいのお休みだったら
取ってもバチは当たらないだろう。だったら、3日をつないでいって、1年かかったって
いいじゃないか、というものなのである。

かくして、昨年11月に旅立った我々は見事に箱根までを歩いた。今回は箱根を
出発点として3日間、厳密にいうと最終日は帰りの東京までの行程もあるから
2日半で行けるところまで行こうというものである。うむうむ、これだったらやって
みようという読者さんもわんさかいることだろう。けっこう大変だけど、やり遂げれば
充実の気分を味わえるはず。誌面を通して提案させていただき、みなさんの旅を
応援しちゃうのだ。旅は古今東西、男を成長させるもっとも有効な手段の1つである。
明日僕らは沼津を目指し、2日目は興津、そして静岡あたりでゴールを決めよう
というざっとした計画で歩き始めるのだ。3連休の方も多いことだろうから、気軽に
応援に来てください。ただね、ちょっと天候が気になるねえ。まあ、おっさん2人で
雪の行軍てのも絵としては笑えるでしょう。今回も当然、ヤラセなしでがんばるので
応援よろしくです。

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