桑田佳祐さんが表紙に踊る週刊現代。

週刊現代書店に出向くことが多い。本を売る仕事ゆえその戦場を見るのは大切なことで、とくに月曜日は近所の大型書店を定点観測している。『昭和40年男』の主戦場である男性趣味系雑誌コーナーから入り、音楽誌を眺めて、うちの会社のもっとも活躍するバイク雑誌コーナーでしばし時間を費やして、女性誌コーナーの激戦に学んで、仕上げは週刊誌コーナーとのお決まりコースだ。月曜日はうずたかく積まれた週間現代とポストの戦いに注目する。そして昨日は現代を購入したのだ。というのも。

ロゴの“代”の字にのっかるように、笑ってしまうほど小さく桑田佳祐さんがいる。すぐその下には『三流国家としての中国を語ろう』との刺激の強いタイトルが踊る。なぜ桑田さん? そして全体をよく見ると思わず「うわっ、コレおもしろいよ」と唸ったタイトルを見つけた。『新シリーズ 日本一を決めよう』とあり、さらに『日本で一番歌がうまいのはこの人だ』と、でかい文字。日本一かあ、いいじゃないの。オンリーワンとか言って逃げるのが大嫌いで、「2位じゃダメなんでしょうか」発言に噛み付くのは、昭和40年男を含んだ上の世代であり、さすが週間現代はおっさんの心がわかってらっしゃる。しかも今回のお題が歌となっていたら、僕が燃えるのは当然で即レジへと運んだ。決して巻末の袋とじスペシャルに目がくらんだわけじゃないぞ。断じて(笑)。

16人もの音楽界の識者を集めてランキングしたとの記事はなかなかのモノで、女性シンガーと男性シンガーとにわけて上位15名と、出色の番外編5人が選出されている。女性ナンバー1はやはりひばりさんですな。当然でしょう。さゆりさんが6位で、僕にとってはひばりさんと並んで女性シンガーナンバー1の越路吹雪さんも9位にキチンとランキングされている。松田聖子さんが10位と低調なのは最近がよろしくないからとのことだ。先日ここに書き綴ったNOKKOさんが番外編に入っているあたりもすばらしいぞ、フムフム。

マンビーのGスポット サザンオールスターズ続いて男性に行くとなるほど、1位は桑田さんなのだ。だから表紙に遠慮がちであるが掲載されたわけだ。なんともうれしいのは、桑田さんが日本一との評価をキチンと得るところにいることで、思わず『勝手にシンドバット』で出てきた時のハチャメチャぶりを振り返ってしまった。ずっとリアルタイムで追い続けてきた僕らのヒーローが、前世代のシンガーたちをおさえてトップにいることは大きな喜びだ。いつの時代も桑田さんは僕らを楽しませてくれ、ひばりさんにもっとも近いところまで来たシンガーだと僕は思っている。癌を克服しての今の活躍も、日本に必要なエネルギーであり、彼の存在は今や至宝である。そろそろサザンオールスターズの活動を再開して欲しいとは、これまた日本中が待ち望んでいることだろう。ちなみに僕はカラオケで必ずサザンを1曲歌い、もっとも頻度の高いのが『マンピーのg★spot』だ。

と、大満足のランキングを楽しんだのだが、1つだけ不満がある。キヨシローさんがいない。番外編でもいいから『忌野清志郎』の名がここに入っていて欲しかった。

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