【S40News!】SIGMA DPシリーズ第三弾、75mm相当の画角で登場。

SIGMA DP3 Merrill

SIGMA DP3 Merrill

シグマは、高画質コンパクトデジタルカメラ・SIGMA DPシリーズのジェネレーションネームMerrill搭載モデル第三弾として、35mm版で75mm相当の画角を持つ単焦点レンズを搭載した『SIGMA DP3 Merrill』を2月に発売する。

SIGMA DPシリーズは、これまでのコンパクトデジカメの概念を打ち破るAPS-Cサイズの4,600万画素撮像素子『Foveon X3ダイレクトイメージセンサー』を、明るい高画質単焦点レンズと組み合わせた高画質デジタルカメラシリーズだ。これまでに35mm判換算で28mm相当の画角をもつ『DP1 Merrill』、同じく45mmの画角をもつ『DP2 Merrill』が発売されており、いずれもその圧倒的な高画質で人気を集めている。

SIGMA DP3 Merrill

この撮像素子は、コンデジ用としては大型ではあるが、特徴はそれだけではない。通常、撮像素子はカラーフィルターをとおしてRGBの3色を個別の素子に分割して取り込ませるベイヤー式が主流だが、DPシリーズも搭載されている『Foveon X3ダイレクトイメージセンサー』は、光の波長を短い方から順に垂直方向に吸収するシリコンの特性を活かして、RGBの3つの“層”で色情報を取り込む。これによって、撮像素子の全面積を使ってすべての色情報を取り込むことができ、ピクセル単位での精緻な解像感と豊かな階調表現による圧倒的な描写を可能としているのだ。一眼レフをも脅かすほどの高画質と高い評価を受けている理由はここにある。

SIGMA DP3 Merrill『DP3』に搭載される35mm版換算で75mm相当の画角をもつF2.8のレンズは、一般的にぼんやりした描写になりがちな絞り開放からシャープな描写性能を発揮。また、最小ワークディスタンス22.6cmと近接能力も強化されており、本格的なマクロ撮影も可能としている。レンズ以外は概ね『DP1/2』と同様だが、新たに人物の顔を検出した際に優先的にピント合わせを行なう「顔優先AFモード」と「モノクロームモード」を搭載した。

DPシリーズの他にも、発表されたばかりの富士フイルムの『FUJIFILM X100S』やフルサイズセンサーを搭載したソニーの『サイバーショットDSC-RX1』など、大型撮像素子と単焦点レンズを組み合わせた高画質モデルが目白押しとなっている。便利なズーム機能がない単焦点レンズに不安を覚える人がいるかもしれないが、いい写真を撮ろうと思えば、ズームであれ単焦点であれ、撮影者自らが動いてフレームを決める必要があるわけで、「撮影を楽しむ」という観点からすれば“フレーミング”という行為は一番おもしろいところ。ズームレンズには、便利なのでこの過程を疎かにしてしまいやすい一面もある。つまり、撮影を楽しむという本質からいえば、単焦点であることは決定的な欠点とはならないのだ。もちろん、光学的に無理のあるズームレンズに比べ、明るく、高い解像感のある画像が期待できるのも大きなメリットといえる。また、一眼レフと異なり、レンズに合わせたチューニングが可能な点はレンズ一体型カメラだからこそ。コンパクトで高画質なモデルが増えているのは、こうした背景が理解されつつあるからだといえよう。

プロもうならせる圧倒的な画質をもつ『SIGMA DP3 Merrill』。DP1、DP2と合わせて所有したいという贅沢な欲求の起こる魅力的なモデルだ。カラーは黒のみで価格はオープン。

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