『昭和40年男』は今日発売です!!

 

『週刊新潮』での今日のタイトルコメントは、同世代諸氏なら記憶していない者はいないのではあるまいか。今年最後になる 12月号/vol.76 が、今日より書店に並んだ。そして今号は13周年記念号となるのだ、パチパチ。その表紙を飾ってくださったのがアリスである。もちろん表紙だけではなく、ロングインタビューを敢行した。まずプロローグとして、スージー鈴木さんによる見事なニューミュージック論を4ページ、ズシっと配置してある。これだけで定価780円に対する価値は十分だ。そして満を持してアリスのインタビューが展開される。

 

8ページの大ボリュームで、タイトルは輝かしく「俺たちのアリス」だ。大ボリュームとしたが、3人で8ページなのだから一人あたりは3ページ弱の、贅沢な仕様とも言える。そう、3人揃っていただけると聞いた時の 副編竹部のうれしそうな顔ったらなかった。協力者に動いていただけたからであり、この場で感謝申し上げる。もちろん、取材を快く引き受けてくださったアリスの面々にも深く感謝だ。こんなにいい表情でフレームに収まってくださり、特集の第一章は実にいい雰囲気でスタートした。

 

なんとデビューから 50年。半世紀だよ半世紀。先日、表紙発表の時につぶやいたことと重複するが、俺たちの心を引き裂いた「冬の稲妻」のヒットからは45年だ。1977年の秋にリリースされて、ヒットチャートを駆け上がった。僕はこの曲と、日曜午後の大型ラジオ音楽番組『決定! 全日本歌謡選抜』で出会った。余談ながらこの番組を知ったのは、近所の兄ちゃんが釣りに連れて行ってくれた際に、カーラジオによってだった。沢田研二さんの「勝手にしやがれ」が流れていたから、小6だったはずだ。みなさんより遅咲きかもしれないが、これ以降ラジオというメディアの魅力を知ることになる。野球の練習がない日曜日はこの番組を聴き込んでは、音楽にのめり込んでいった。テレビではあまり聴けない、今回の特集のまさしく “ニュー” なミュージックがラジオからは次々に流れてきたのだ。ありがたや近所の兄ちゃんである。

 

「冬の稲妻」から始まったアリスとの接触は、ラジオだけでなく『ザ・ベストテン』でも深まっていく。そして当時不思議に思ったのが、やがてソロでもヒットを連発していくことだ。とくに、堀内孝雄さんの「君のひとみは10000ボルト」が心に深く突き刺さった。金木犀はこの曲で知った言葉である (恥) 。昭和40年男にとっては、小学校卒業の直前から中学入学という人生の大変革期の心に、アリスやその面々のソロナンバーが突き刺さり続けたのである。当時のアリスを語ってくれたインタビューを受け取る俺たちは、あの日を振り返るだけでなく、未来に向かっていたパワーを取り戻したい。だってね、この3人は俺たちよりひと回り以上も歳上にかかわらず、武道館でエネルギーを発散させるのだ。その年齢に達する頃は、今から見れば十分に未来だ!!
 

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で