携帯物語。

愛用している iPhoneがだいぶ疲れてきた。何よりバッテリーがもたなくて、イベント仕事だと不安になるくらい早くにエンプティする。重い予備バッテリーを持ち歩いているのもなんだかなあな気分で、そろそろと検討を始めているところで、過去の携帯をついつい手に取ってしまった。

 

は当初、携帯を持つのが嫌で嫌で、持たなかった。今もどちらかと言えば嫌いなのは、なんだか社会に追い回されている気分になるからで、デビューはだいぶ遅かった。だが携帯を持たないことには、社会についていけなくなるほど浸透したある日、会社から初代を渡された。当時は各通信会社のキャリアを、イベント仕事の都合で揃えねばならず、その中の1台を与えられたのだ。遅れ馳せながら、使えば便利なことに気がついたものの、ものすごく女性的なラインの携帯で使うのが恥ずかしかった。そこで自分の好みをと買い求めたのがコイツだ。イベントでは雨男の称号をほしいままにしていたから、防水仕様は僕のためにあるとまで思えた。ルックスも無骨で、前までの女性チックなのとは真逆である。コイツを相棒にしてしばらくの間、大のお気に入りのまま使っていた。久しぶりに手に取るとしっくりくることこの上ない。

 

その後はやはりスマホだろと、使いこなせないくせに iPhoneに手を出し、現在のものが3代目である。通算5代目ということになり、やがて6代目に手を出すほぼ決心をした。引越しとか面倒だろうなと今から気分がブルーだ。

 

そして調べれば調べるほど、価格の検討材料が多い。家族全員分での検討だから余計だ。相変わらず、通信会社の乗り換え云々とか言っちゃってて、最先端の世界ながらビジネスとしては極めて泥臭いのがおかしい。月末の方が安いというのもリアルで、一昨日と昨日の価格差にびっくりたまげた次第だ。果たして年内に引っ越せるだろうか。この相棒の懐かしくも頼もしい感覚を味わいながら、スマホのない暮らしにはもう絶対に戻れないのがなんだか悔しく思えてくるおっさんである。
 

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