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矢吹丈と山崎銀次郎。

2011 年 5 月 17 日 プロデューサー コメント

今日は衝撃の事実をお送りしよう。編集部内分裂!! 今後果たして発刊を続けられるのか!? 交錯する男たちの遺恨やいかに? との見出しをつけたい驚愕の事実にご注目あれ〜っ。

 

最新号の巻頭特集で取り上げた7つのルーツに対する、僕からの反論を書かせてもらおう。フッフッフ。『昭和40年男』は、編集長である僕がすべての内容に賛成して作っているわけじゃないのだよ。雑誌の雑はそういうところにもあって、僕がこの表現形態の大好きな部分でもある。なんだよ、思わせぶりな書き出しだったのにってか(笑)。

 

たとえば文春とか新潮とか、よく論調の違うコラムが堂々と、しかも同じ号に載っているでしょ。そういうことだね。週間発行のジャーナル誌とスタンスの違いはあるものの、僕たちだって全員が同じ意見や思想を持っていたら気持ち悪い。雑誌の方向性やベクトルは全員すりあわせたうえでね。表紙に毎号掲げているコピーである「明日への元気と夢を満載」は、参加編集者全員が賛同し共有しているテーマである。今回の7つのルーツでは、ウチが誇る両エース、金子と足立にガンガン切りつけてもらった。打ち合わせを繰り返しながら彼らの主張と本のベクトル、特集全体の意図をすり合わせながら最終的に書き手自身による渾身のページとなっていると思う(うわー自信満々)。ここで僕との具体的な意見や視点の相違はあまり大きな問題ではなく、あくまで雑誌と特集の方向でのコンセンサスをつくっていくのである。そして今回の特集で、とくに僕と書き手の違いが大きく出たのがマンガである。

 

「間違いなく『男組』でしょ」と金子の力説だ。「これしかないでしょ」と強かった。事実周囲に聞いても多くの賛成意見を得たし、逆に反論があってももちろん面白く、そのくらいの方がいい特集である。昭和40年男が全員一緒なわけはなくて、むしろ「ああ、こういうヤツもいたなあ」という部分も『昭和40年男』の正しい楽しみ方であるからだ。僕は『男組』を…、ぬぁんと、キチンと読んでいない。それでいいのか編集長? これでいいのだ!!(赤塚先生万歳) 

 

その僕にとってのマンガと考えていくと、ちょっと幼稚かもしれんがやっぱり銀ちゃんこと山崎銀次郎なのである。この本をつくっていてよく出くわす、いやもしかしたら人生でいつも出くわす問題かもしれないが、上の兄弟がいるかいないかがその背景にある。ちょっとそれるが、今回の連載特集である“夢、あふれていた俺たちの時代”で取り上げた小6とか中1のとき、“キッス”を聴いているヤツにはほとんど兄貴がいて、“ベイ・シティ・ローラーズ”を聴いていたヤツには姉貴がいたはずだ。僕は長男だからしてそんな情報収集源はなく、懸命に背伸びしてクラスメイトにしがみつくものの、いかんせんLPレコードなんか買えるわけもなく落ちこぼれていったのである。

 

そして本日の本丸であるマンガだ。『男組』も“キッス”と同じようなもので、兄貴がいるヤツはほぼ100%、家に単行本があっただろう。僕にとってはそんなヤツの家に遊びに行ったときにだけ触れられる、異文化だった。年の離れた兄貴、うん三男坊のヤツなんぞ『あしたのジョー』とセットで必ずあったはずだ。この本をつくるときの考え方のひとつに「ああ、この企画長男よりだな。次ページは次男よりにしよう」という自分なりのフォーマットがあるほどだ。まっ、それが周辺年齢を巻き込んでいる要因じゃないかなと思ったりもしている。

 

すなわち、長男育ちのマンガ道としては、今回の特集で取り上げたマンガの4ページはハイヒールを履いてジャンプくらいの高さがある。ならば僕にとってルーツとも呼べる栄養になったマンガは?となると、やはり銀ちゃんなのである。『硬派銀次郎』と『山崎銀次郎』はいまだ本棚に鎮座しているバイブルである。もうひとつは『あしたのジョー』だ。全然リアルタイムじゃなく、ましてや兄貴がいたわけじゃないものの、これは素晴らしきテレビ至上主義文化時代を生き抜いた俺たちだからこそ出会ったマンガだ。古本屋でせっせとそろえた単行本は、実家の本棚にいまだ収まっている。ところがこれ2つとも今回のページにはない。フッフッフ、これでいいのだ!!(ふたたび、赤塚先生万歳)うーん、マンガネタは尽きないから今日はここまでにしようっと。

 

   

  1. avatar
    けめこ
    2011年 5月 18日 02:22 | #1

    「硬派銀次郎」は、私も一時期ハマってました!
    ってことを今思い出しました。

    内容はほとんど覚えてないんですけど、
    銀次郎がめちゃくちゃかっこよかったことは覚えてます。

    ボクシングなら「がんばれ元気」です♪

  2. なぜ? 女子が銀ちゃん? 堀口元気? 女子はニューヨークダンスカンパニーでしょう。槇村ワールドが大好きっす。

    avatar
    プロデューサー
  3. 2011年 5月 23日 11:10 | #2

    はじめまして。

    先日ブログにコメントをくださった方から、この雑誌の存在を教えていただきまして
    早速買って読ませていただいたところ、あまりにどストライクな内容とその内容の濃さに共感、感動してしまいました!
    ブログに書きたくてたまらず、書いて本日upしたのですが、実は雑誌の中身を一部ですが(座談会の発言内容など)スキャナで読み込んで公開しています(-.-;)
    著作権の問題もありますので、事後報告で申し訳ありませんが、許可をいただければと思いましておじゃまさせていただきました。
    もし問題があるようでしたら削除させていただきますので、お手数ですがお知らせいただければと思います。よろしくお願いいたしマス!

    スミマセン、全く話は違うのですが。。。
    ワタシ実は、昔から槇村さとるさんのマンガが大好きで、「ダンシング・ゼネレーション」と「N.Yバード」、「愛のアランフェス」(フィギュアスケートのマンガ)、何を隠そう全巻持っています。
    編集長さんの上のコメントを拝見してビックリしましたし、嬉しかったです(o^^o)♪♪♪
    ダンスシーンももちろんカッコいいですが、シンと神崎先生、ふたりのイイ男から愛される愛子がうらやましい〜!(笑)

  4. ご購入ありがとうございます。丁寧に紹介いただきありがとうございます。じっくり読ませていただきましたが、なんとも鋭い分析に脱帽ですよ。槇村さとるさんは、僕とは真逆キャラを描くので感心したり頷いたり。とくに神崎先生に憧れたものです。大阪駅前の工事は完了したのですか? 曾根崎警察署の前で途方に暮れていた19歳の頃が昨日のようです。

    avatar
    プロデューサー
  5. 2011年 5月 25日 02:58 | #3

    どうもありがとうございます! そのうえ、じっくり読んでいただいたなんて。。。かえってお手数おかけしたようで申し訳ありませんでしたが、でもとてもうれしいです。
    「昭和43年or42年女」刊行の際には、ぜひぜひお声かけください!(笑)